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お散歩が楽しくなるGPSデジカメ――ニコン「COOLPIX P6000」レビュー(3/7 ページ)

» 2008年10月16日 08時30分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

GPSを使ってみる

 いよいよGPS。

 GPSを使うときは、まずモードダイヤルをGPSにセットし、位置情報をオンにする。すると、カメラのスイッチをオンにするたびに自動的にGPS衛星からの情報を使って現在地を測定する。

操作部のアップ。モードダイヤルでは「GPS」と「ピクチャーバンクモード」に注目。この2つがP6000の特徴といっていい。その右にあるのは電子ダイヤル

 衛星を利用するため、屋内では使えない。屋外でもビルの谷間や森の中など、空がわずかしか見えない場所では難しい。位置を特定するため、複数の衛星を捕捉する必要があるからだ。

 初期状態から現在地の情報を得るのにかかる時間は1〜1分半。結構長い。これはそれなりに空が見える場所で測位した場合で、ビルが乱立する都市部では数分かかることもある。

 ちなみに、ケータイやiPhoneは携帯電話の基地局の電波でおおまかな位置を特定してからGPSの情報を得るので、1回の測位にかかる時間は10〜20秒程度とP6000に比べると早い。ケータイでのGPS利用に慣れているとイライラするかも。

モードダイヤルをGPSに合わせると、測位の状態が分かる。衛星が見つからないときは赤く表示される(写真=左)。見通しのいい屋外だと、このようにたくさんの衛星が見つかる。表示されているGPS衛星アイコンの数が測位状態を表す。これは最高によい状態(写真=右)

 ただし、前回測位した位置からあまり離れてなければ、前回の位置情報を元に測位するため、P6000でも10〜20秒程度で位置情報が更新される。このくらいならストレスもあまりない。

 注目すべき機能として、測位した位置を内部に保持しておく時間を選べる点を上げておきたい。これを使えば、現在地の取得ができなかったときに、直前に取得した場所で記録してくれる。これを最長の2時間にしておけば、GPS衛星が見えない建物に入る前に測位しておくことで、建物内で撮影した写真も2時間まではほぼ正しい位置が記録されるわけだ。

 逆にこのせいで、現在位置を特定する前に撮影すると移動前の位置情報が記録されてしまう。例えば、5枚撮影した中で正しい位置を示していたのは最後の1枚だけだった、なんてこともある。

撮影画面で測位の状況を知るには、GPSアイコンをみるべし。このように「□」が3つ表示されているときは最高。これがゼロのときは、現在地を取得できてないので前回取得した場所を使っている場合。位置情報がない場合はGPSアイコンに斜線が入る

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