液晶パネルの消費電力削減も進んでいる。例えばIPS αブースには、“世界トップの低消費電力”をうたう32V/37V型のIPS-Pro(IPS-Provectus)パネルが参考展示された。いずれもフルハイビジョン解像度で、32V型は63ワット、37型で88ワット。画素透過率の向上とバックライト構造の最適により、従来より30%以上の消費電力削減を実現した。同社によると2009年から量産を開始する見込みだという。
シャープは、低消費電力の52V型ASV液晶パネルを参考展示。こちらもバックライトはCCFL管(冷陰極管)のままだが、消費電力はわずか117ワット。パネルの透過率アップ、光学シートの見直し、新開発のインバーターなどにより、500カンデラの輝度を確保したまま消費電力を現行機の半分程度に抑えた。今後半年から1年程度をかけて製品化を目指す。
NEDO主催の特別展示「アンビエントゾーン」には、究極の省電力テレビが展示されている。シャープ“AQUOS”の52V型「LC-52XS1」を用いたコンセプトモデル「Solar Powered LCD TV」だ。
テレビの前にはソーラー発電パネル。使用している多結晶ソーラーモジュールは、画面に近いサイズながらも年間220KWh(年間予想発電電力量)を発生する。一方のLC-52XS1の年間消費電力量も220KWhのため、太陽さえ出ていれば電源なしで使用し続けることができるという。
画質とともに消費電力の面でも期待されている有機ELパネルは、サムスンSDI、LG Display、CMEL(CHI-MEI EL)といった海外パネルメーカーが展示していた。中でもサムスンSDIは40V型の世界最大サイズとあって注目を集めた。
FPD International 2008の会期は10月31日(金曜日)まで。開場時間は10時から17時。入場料は2000円だが、Webサイトで事前登録を行うと無料になる。
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