タカラトミーは11月6日、プリンタ内蔵のデジタルカメラ“xiao”(シャオ)「TIP-521」を発表した。撮影したら、その場で“名刺サイズ”の写真に出力できる。価格は3万4800円。全国のカメラ量販店や雑貨店などで11月28日に販売を開始する。
同社は1998年に日本ポラロイドと共同開発した世界最小のインスタントカメラ「xiao」を発売。女子高生を中心に国内で350万台を販売するヒット商品になった。同じ名称を与えられた「xiao TIP-521」は、トイカメラからプリンタ内蔵のコンパクトデジタルカメラへと進化したが、“写真の面白さ”を全面に出している点は同じだという。
開発コンセプトは、「写真は撮るときより見るときの方が楽しいと思いませんか?」。デジタルカメラの高画質化と高機能化が進む一方、せっかく撮影したのにプリントされず、HDDの“こやし”になっていることが多いとタカラトミーは指摘する。「ハイスペック競争ではなく、楽しさや便利さという切り口でカメラ市場に参入し、既存の製品とは異なる選択基準を提示したい」(同社)。
xiaoのプリント機能には、米ZINK Imagingが開発した「ZeroInk」技術を採用した。ZeroInkは、「染料水晶」(dye crystals)と呼ばれる発色素材を封入した専用の「ZINKペーパー」がポイント。印刷前は無色のため白い写真用紙のように見えるが、熱を与えると水晶が活性化して発色する仕組みだ。プリンタ自体はサーマルライン方式のため小型化が可能。印刷解像度は313×313dpiで、各色256階調のカラー印刷を実現している。
カメラ部には、有効500万画素の1/2.5型CMOSセンサーと39ミリ相当(35ミリフィルム換算)の固定焦点レンズを搭載。VGA(640×480ピクセル)から5M(2560×1920ピクセル)まで3サイズの撮影モードを用意した。背面の2.48型低温ポリシリコン液晶モニターを見ながら、撮影した画像に各種のエフェクトやフレームを加えることもできる。
撮影メディアは内蔵の16MバイトメモリおよびSD/SDHCメモリーカード。赤外線受信機能を備えているため、携帯電話やPCから画像データを転送してプリントすることも可能だ。もちろんストロボやタイマーといった機能も備えている。
外形寸法は、74.5(幅)×149.5(高さ)×25ミリ(厚さ)で、レンズ部はさらに6ミリほど厚い。重量はバッテリー込みで約294グラム。電源はバッテリーおよび専用ACアダプターで、内蔵のリチウムポリマーバッテリーはフル充電で約52枚の撮影と約20枚のプリントが可能だ。
そのほかのスペックは下表の通り。
製品名 | xiao TIP-521 |
---|---|
撮像素子 | 1/2.5型CMOSセンサー(有効500万画素) |
レンズ | 固定焦点(35ミリフィルム換算39ミリ相当)、F3 |
シャッタースピード | 1/2〜1/2000秒 |
露出制御 | プログラムAE |
露出補正 | ー2.0EV〜+2.0EV |
ホワイトバランス | オート、蛍光灯、白熱灯、屋外晴、屋外曇りを選択可 |
モニター | 2.48型低温ポリシリコン液晶 |
記録メディア | 内蔵16Mバイト、SD/SDHCメモリーカード(4Gバイトまで) |
セルフタイマー | 2秒もしくは10秒を選択可能 |
電源 | 充電式リチウムポリマーバッテリー、専用ACアダプター |
サイズ | 74.5(幅)×149.5(高さ)×25(厚さ)ミリ |
重量 | 約294グラム(バッテリー含む) |
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