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電動スクリュー内蔵のマグカップ「トルネ〜ド・マグ」橘十徳の「自腹ですがなにか?」第42回(2/2 ページ)

» 2008年11月11日 00時01分 公開
[橘十徳,ITmedia]
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スクリューの威力に驚く……か?

 マグカップの底にはかき混ぜるためのスクリュー(フィン)が設置されており、ここが回転してマグカップの中身をかき混ぜる仕組みになっている。電池ケースはマグカップの底部にあり、単三形乾電池を2本使用する。電池ケースにマグカップに入れた液体が漏れないように、マグカップの底にはパッキンがはめられている。ただし底部の電池ケースのフタは防水処理がされていないので、マグカップ全体を洗うときは、電池ケースが濡れないように気をつかわなければならない。このあたりはなんとかしてもらいたかった。

photophoto フタ。通気用の穴が1カ所だけ開いている(左)。底面の電池ケース(右)

 使い方は簡単だ。まずはフタを開けて中に材料を入れ、再び閉める。フタにはロック機構などはなにもなく、ただのせるだけだ。スイッチはグリップ部にあり、握りながら親指で押せるようになっている。スイッチを入れるとモーター音が鳴ってスクリューが回り出し、中に入っている液体に渦ができる。モーター音は思ったほど大きくない。

 ただ、かき混ぜる力も予想していたよりずっと弱い感じで、フタを閉めなくても中身が飛び散ったりしないくらい穏やかな渦である。もっとジューサーのような強力な回転を想像していただけに、これは拍子抜けだ。これではバナナやオレンジなどの果物を混ぜてミックスジュースを作るのはかなり難しい。そもそも底部のフィンは樹脂性の小さなものなので、固形物を混ぜることは想定していないようだ。使えるのは液体のみと思ったほうがいいだろう。

photophoto グリップ部のスイッチ(左)。スイッチを入れると渦ができる(右)

 プロテインでも試してみたのだが、パワーが足りないせいか、やはり少しダマになってしまった。プロテインを混ぜることを目的とするなら、正直オススメはできない。商品のアイデアそのものは良いのだが、いかんせん非力すぎるのだ。ただしパッケージに書いてある通り、カフェオレやカフェラテ、ココアなどを作るならこれくらいのパワーで十分だといえる。スプーンを使わずにワンタッチでかき混ぜられるメリットに魅力を感じられるなら、十分購入に値する商品だろう。

容量目盛りがほしい

 もう1つ大きな不満がある。それは、マグカップに容量の目盛りが入っていないこと。なにかを混ぜるための機器なのだから、投入する量を確認できたほうが使いやすいだろう。メジャーカップのように“でかでか”と数字を表記する必要もないが、せめて目盛りだけでも刻印しておいてほしかった。まあこのように色々な欠点はあるものの、ほかにはないユニークなコンセプトの機器を商品化してくれたことは評価したい。できるだけ洗い物を増やしたくない横着な人は、購入を検討してみてはいかがだろうか?

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