サンヨーZシリーズの伝統ともいえる、電動スライドシャッターの採用も嬉しい。プロジェクターを使用していない時は、レンズ保護のためにもカバーをする必要があるが、見終わるたびにいちいちカバーをするのは実際面倒だし、手動タイプのレンズユニットの場合は、ピントやレンズシフトなどが微妙に狂ってしまうことがあり、見るたびに微調整をしなければならない。そういった面倒から解放してくれる電動スライドシャッターは、手軽にプロジェクターを活用したいユーザーにはありがたい装備だ。
入力端子はというと、HDMI端子×2系統、コンポーネント入力×2系統、Sビデオ×1系統、コンポジット×1系統に加えて、PC入力用のミニD-SUB15ピン端子が1系統備わっている。なかでも主に利用するHDMIは、Ver.1.3b&DeepColorに対応している。
メニューの操作性に関しては、おおむね上々。デフォルトで用意されている5つの画面モードがうまくZ700のアドバンテージを引き出せており、多くの人がこちらを映像のタイプや部屋の明るさによって切り替えるだけで済むため、操作に迷うことはないはず。
また細かく調整したい人にはアドバンスドメニューが用意されており、RGBそれぞれを9ポイントで調整できる「ガンマ調整」や彩度/色相/明度を一度に簡単にコントロールできる「3Dカラーマネージメント」、黒伸張、輪郭補正など、細やかな調整を行うことができる。
リモコンは、こちらも入力切換や画質調整など、よく利用しそうな項目のショートカットが用意されていて、使い勝手は申し分ない。ユーザビリティーに関しては、Z700はかなりの上出来さを誇っている。
1つ残念なのが、HDMIリンク――つまり、HDMI 1.2a以降でサポートされたHDMI CECに対応していない点だ。今回のテストではプレーヤーのソニー「Playstation3」に加えてパナソニックのBDレコーダー「DMR-BW800」を利用したが、自動入力切替はもちろん、電源オフにも無反応。あればやはり便利な機能なので、今後の対応に期待したいところだ。
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