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いわゆる“デジタルフォトフレーム”とはひと味違う、三洋「ALBO」レビュー(1/4 ページ)

» 2008年12月24日 12時10分 公開
[荒木孝一,ITmedia]

 最近ではギフト用途などで注目を集めているデジタルフォトフレームだが、その中でも一般的な製品とは異なる「ホームネットワークビューワ」という方向からアプローチしたのが三洋電機の“ALBO”(アルボ)「HNV-M70」(以下 ALBO)だ。

 「デジタルフォトフレーム」とは、デジカメなどで撮影した写真がそのまま表示できるディスプレイを備えた写真立て(フォトフレーム)。以前はデジカメコーナーの脇にひっそりと置かれる程度の存在でしかなかったが、最近では各メーカーのラインアップが増強され、ショップの売り場も活気を帯びてきた。イベントの景品をはじめ、結婚式やパーティーなどでその時に撮影した写真を入れて贈る、といったギフト用途が特に増えているようだ。

 こうした中で発売された三洋電機の「ALBO」は、一般的なデジタルフォトフレームとは一線を画す「ホームネットワークビューワ」という方向からアプローチした製品だ。IEEE 802.11b/g準拠の無線LAN機能を搭載しており、写真付きメールの受信および簡易返信が可能な「メールdeフォト」機能をはじめ、写真共有サイトとの連携機能や赤外線による写真受信機能なども利用できる。

photo ファミリーユースを意識してか、全体的に曲線を多用した個性的なデザイン

 具体的な機能面のレビューを行う前に、まずはスペックをチェックしてみよう。本体サイズは約210(幅)×208(高さ)×120(奥行き)ミリ、重量は約690グラムで、リビングのちょっとしたスペースに置けるコンパクト設計となっている。ディスプレイには、同種製品中でも高精細な800×480ピクセルの7インチ液晶を採用しており、写真表示の際に粗さが目立つようなことはなく、発色についても十分といえる。

 アスペクト比は最近のデジカメで多くなってきたワイド撮影にも対応できる16:9で、視野角は左右140度、上下120度。また、表示部分は上下に最大15度の範囲で調整可能なほか、ディスプレイが90度回転できる「くるりんビュー」機能も搭載している。このくるりんビューは回転時に表示画像を自動で縦向きへと変更してくれるため大変便利だ。さらに、液晶上部には周囲の明るさを感知する照度センサーを搭載しており、室内が暗くなると画面輝度を落とし、約10秒で消灯する設定も可能となっている。

photo 液晶画面は縦横回転可能
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photo 表示部分は上下に最大15度の範囲で調整可能

 内蔵メモリは256Mバイトだが、本体背面にはメモリースティック&SDメモリーカード用のメモリースロットとUSB端子を備えており、内部メモリへのコピーはもちろん、各種メモリーカードやUSBメモリから画像を直接再生することもできる。なおSDカードスロットはSDHC対応で、変換アダプタを使用すればminiSDカードやmicroSDカードが使用可能だ。メモリースティックスロットはメモリースティック Duo、メモリースティック PRO Duo、メモリースティック PRO-HG デュオ、メモリースティック マイクロに対応している。再生可能なファイルは、画像データがプログレッシブJPEGを含むJPEGおよびBMP、音楽データがMP3/WMA/WAVで、スライドショー中にBGMを流すことが可能となっている。

photo 背面に装備されたメモリースティック&SDカード用のメモリースロットとUSB端子
photo 各種メディアから内蔵メモリへ写真をコピーするのも簡単だ
photo 迷うことなく使えるシンプルな操作パネル

 スタンド部に配置された操作パネルは非常にシンプルで「画面」ボタン、「メニュー」ボタン、「クリア」ボタン、「OK」ボタン、そして上下左右のカーソルキーで構成されている。このあたりにも、多機能ながら家族全員で使えることを考慮した設計であることがうかがえる。ALBOの肝となる無線機能については、IEEE802.11b/g準拠の無線LANおよび赤外線通信機能を搭載。無線LAN簡単システム「AOSS」にも対応しており、無線LANルータやアクセスポイントのAOSSボタンを押すだけで接続できるため、設定が苦手な人でも安心だ。ちなみに今回の試用機は「プライムグリーン」だが、このほかに「プライムブラック」も用意されているのでインテリアに応じて選ぶことができる。

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