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» 2009年01月13日 13時28分 公開

2009 International CES:IPTVやコンテンツダウンロードはBDのライバルではなく仲間 〜ディズニースタジオ上席副社長インタビュー (2/2)

[本田雅一,ITmedia]
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――今年のInternational CESでは、3D映像技術が話題でしたが、家庭向け3Dコンテンツの可能性について、どのように考えていますか?(→“3D”に向けて本格始動するテレビ業界

ホー氏:われわれはこれまでにも、たくさんの3D映画を制作してきた、3D映画のパイオニアです。昨年末に公開した「ボルト」も、たいへんに良い評判を得ることができました。これらのエンターテイメントが家庭で楽しめるのであれば、それはとても重要なことですし、良いことだと思います。

 3D映像のBD化に関しては、ほかの映画スタジオや家電メーカーとも共同で話をしており、ベストなコンシューマー製品で3D映像を楽しんでもらえるよう作業が進んでいます。3D対応ディスプレイも今年は何社かが出展を行っており、3Dが家庭で楽しめるようになるタイミングを見計らい、その時を待っています。われわれにとって、3D映像ビジネスの開発はトッププライオリティの案件だと考えています。

――International CESに展示された3Dディスプレイは、ゴードンさんの満足するレベルに達していますか? あるいはもっと開発が進むのを待つ必要があるでしょうか?

 どの3Dディスプレイも十分に未来を見せる実力を持っていたと思います。確かに、どの製品がベターだった、といった差は現時点であります。しかし、3D化というのは、細かな方式ごとの違いを超越するすばらしさがある。例えば子どもならば、赤・青のセロファンを使ったトラディショナルな3Dコンテンツでも十分に喜ぶでしょう。ソニーなどが展示した偏光フィルムを用いた3Dシステムは解像度が下がりますが、それでも多くの人は驚きを感じると思います(→“エコ”で武装した新BRAVIA、米ソニーが発表)。

 さらにパナソニックのシステムのようにフルHDになれば、もっとスペクタクルを感じられるのは当然です(→パナソニックの“立体シアター”を見てきました)。それはベストですが、一方でスプリットレゾリューション(偏光フィルムを使った3Dシステム)は、すぐに提供できるという技術的ハードルの低さがあります。それぞれに良いところがあり、どの製品が出ても、消費者はその良さを実感できると思います。

――ディズニーの3D映画というと、ピクサー・アニメを中心としたCG制作のものが中心ですが、実写の3D映画の予定はありあすか?

ホー氏:「ミッキーのクリスマスキャロル」をジム・キャリー主演でリメイクしますが、これが実写とストップモーションアニメ(人形や粘土細工を少しずつ動かしながら撮影するアニメ)など、さまざまな撮影手法を組み合わせた3D映画になります。今年の年末には公開です。また、ハナ・モンタナ(米国でティーンに大人気の女性アイドル)の映画をすでに3Dで撮影しており、ノウハウは蓄積しています。

――BDの売り上げがDVDを超える時期というのは、少し前ならば想像できませんでした。しかし、この段階では想像できるようになってきたのでは?

 DVDの売り上げは確かに落ちてきていますが、しかし、まだ良いビジネスであり続けています。(売上げが逆転する時期は)難しいですね。それは本当に分かりません。ただ1ついえるのは、今後、BDタイトルの売り上げが急速に伸びるということです。少なくとも2012年までは急速な伸びを示すでしょう。それまでにはキラータイトルもたくさん出てくるでしょうし、クロスポイント(分岐点)の見通しも立ってくるかもしれません。1つにはHDTVの普及がどこまで進むかという話も関わってきますね。

――インターネットのコンテンツも増えてきていますが、将来、BDのビジネスを脅かすと考えていますか?

ホー氏:そうは考えていません。BDビデオのビジネスにとっても良いことだと思っています。IPTVの機能はテレビ自身に内蔵されていくほか、BDプレーヤーにも入るようになってきました(→「テレビでネット」本格普及へ)。BDソフトはインターネットにつながることによって、さらに高い発展性が期待できます。またダウンロード映像を見ている人に、別のBDタイトルをオファーするといった連携もできるでしょう。IPTVによるオンデマンド放送やコンテンツダウンロードはBDにとってのライバルではなく、仲間だと考えています。

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