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ソニー、HCFLバックライト搭載の“エコBRAVIA”を国内発表省エネ基準達成率225%

» 2009年01月19日 12時00分 公開
[ITmedia]
photo BRAVIA「V5シリーズ」の46V型「KDL-46V5」

 ソニーは1月19日、液晶テレビ“BRAVIA”の新製品として、「2009 International CES」で発表された“Eco BRAVIA”こと「VE5」ラインの国内版「V5」シリーズを発表した(“エコ”で武装した新BRAVIA、米ソニーが発表)。2月20日に発売する予定で、価格はオープンプライス。店頭では、46V型の「KDL-46V5」が28万円前後、40V型の「KDL-40V5」21万円前後になる見込みだ。

 液晶テレビ向けに外径わずか4ミリというHCFL(Hot Cathode Fluorescent Lamp:熱陰極管)バックライトを開発。消費電力を大幅に削減した。HCFLは一般的な蛍光灯と同じ仕組みで、高効率ではあるが構造上電極(フィラメント)を小さくすることが難しい。そのため、これまで液晶テレビには採用されていなかった。

 同社では「トリニトロン管の技術を用い、ダブルヘリカル(二重らせん構造)のフィラメントを開発したことで、熱陰極管の細径化に成功した。これにより、従来のCCFLバックライト搭載のパネルモジュールと比較して消費電力を約50%削減できた」と話している。

photophoto HCFL(Hot Cathode Fluorescent Lamp:熱陰極管)バックライトの概要と実物。ちなみに従来型HCFL管の例として展示されていたのは普通の蛍光灯だ(右)
photophoto 「人感センサー」(左)と「省エネスイッチ」(右)。人感センサーは、人の動きがない状態で設定した時間が経過すると自動的に映像をオフにする

 また、待機電力を0ワットにするという「省エネスイッチ」や、人の動きを検知する「人感センサー」を装備する。通常、テレビなどの家電機器はスタンバイ状態でも一部の回路に通電して電力を消費しているが、省エネスイッチをオフにすると、これがほぼゼロ”になる。その代わり、リモコン信号も受け付けなくなるため、利用シーンは選びそうだ。一方の人感センサーは、人の動きがない状態で設定した時間が経過すると画面をオフにし、戻ってくるとオンになるというもの。ユーザーがテレビをつけたまま席を外したり、寝てしまったりした場合でも自動的に節電してくれる。

 もちろん周囲の明るさに応じてバックライトの輝度を調節する明るさセンサーも採用しており、これらの機能によってV5シリーズは同クラスの既存製品に比べて40%もの省エネを実現した。平均的な使い方であれば、同クラスの従来モデル(V1シリーズ)と比較して年間1236円の電気代を節約できるという(社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会新電力料金目安単位)。各種省エネ機能の設定は、XMB(クロス・メディア・バー)で行える。

photo、phoot 従来機「V1シリーズ」との消費電力比較(左)と省エネ設定(右)
型番 KDL-46V5 KDL-40V5
画面サイズ(解像度) 46V型(フルHD) 40V型(フルHD)
コントラスト比 3000:1
チューナー 地上デジタル、BSデジタル、地上アナログ
入出力端子 HDMI×3、ビデオ入力×2、Sビデオ×1、D-Sub 15ピン、光デジタル音声出力など
市場想定価格 28万円前後 21万円前後

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