注目のネオ・プラズマパネルは、複数の要素技術を組み合わせて高効率化を目指したPDP。新しい蛍光体、新しいセル構造、駆動の低電圧化の3つが柱とされているが、電力ロスを抑えた新しい駆動方式や蛍光体については“ブラックボックス技術”として詳細を明かしていない。ただし今回は、1画素単位で発光効率を向上させる技術について、分かりやすい模型が用意されていた。
「バス電極」と書かれた黒い線が、従来よりも外側に配置され、内側の“放電領域”が大きくなっている。つまり、光る場所が広くなったため、面積あたりの光量が向上。発光効率は2007年モデル(PZ750シリーズなど)の約2倍になっているという。「今までは周辺画素への影響があり、電極の幅を広げることができなかった。ネオ・プラズマパネルでは、新しい蛍光体や放電ガス、セル構造の変更などにより、その影響を抑えることができた」(同社)。
パネル前面(写真では裏側)には、2008年モデルから採用されたダイナミック・ブラック・レイヤーを形成。予備放電を抑えて黒を沈めた。最大18bitのデジタル信号処理回路などと合わせ、4万:1(全黒と白では200万:1)のコントラスト比を実現した。色域はデジタルハイビジョン放送の規格を100%カバー。もちろんx.v.Colorもサポートしている。
動画表示の改善も大きな特徴だ。Zシリーズでは、1コマの表示時間をさらに短くしたことで、apdc(次世代PDP開発センター)方式の動画解像度で上限値となる1080TV本を実現。これもネオ・プラズマパネルや新しい駆動方式の恩恵という。
使い勝手の面では、前述の無線式リモコンのほか、独自のユーザーインタフェース「らくらくアイコン」、ハイビジョン動画も再生できるSDメモリーカードスロットなどが特徴。またビエラリンクは、1月に発表された「Xシリーズ」で採用された自動節電機能付き。テレビの視聴状況に応じて、使用していない接続機器の電源を自動的にオフにする「こまめにオフ」や、ビエラを視聴していないときに接続した「DIGA」の待機電力モードを自動的に最小に切り替えて節電する「ECOスタンバイ」機能を備えている。
「YouTube」や「アクトビラ・ビデオ・フル」、DLNAクライアント機能といったネットワーク機能も充実。同社製センサーカメラや「どこでもドアフォン」との連携も可能だ。発表会であいさつに立ったパナソニック、デジタルAVCマーケティング本部の西口史郎本部長は、「既に68%の家庭にブロードバンド接続があり、その47%が光ファイバー(いずれも2008年)。テレビは放送受信機の域を超え、コミュニケーションインタフェースの核となる」と話している。
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