カシオ計算機は2月9日、デジタルカメラ“HIGHSPEED EXILIM”(ハイスピードエクシリム)の新製品として、コンパクトタイプの「EX-FC100」と、カードタイプの「EX-FS10」を発表した。2月20日から順次発売する予定で、価格はオープンプライス。店頭ではどちらも5万円前後になる見込みだ。
今年1月の「2009 International CES」で開発表明を行った超高速連写コンパクトデジカメ(→米Casio、超高速連写が可能なカードタイプのデジカメ発表)。昨年発売した「EX-F1」や「EX-FH20」に匹敵するハイスピード技術を手のひらにおさまるコンパクトなボディーや薄型カードサイズに詰め込んだ。両機種とも、30枚/秒の超高速連写や1000fpsのハイスピードムービー撮影に対応しており、人間の目ではとらえられない瞬間も撮影できる。シャッターを押す前から記録を開始する“パスト連写”にも対応した。
また、コンシューマー用途を前提として、ハイスピード技術を応用した便利な機能を搭載した点も大きな特徴だ。例えば、素早い動きの被写体を撮影する際は「スローモーションビュー」。カメラ背面の専用ボタンを押すと高速連写を開始し、液晶モニターには“スローモーション”の映像が表示される。ゆっくり動く映像を見ながら狙った場所でシャッターボタンを押せば、そのコマが保存される仕組みだ。「決定的瞬間を逃さない」(同社)。
撮影時のタイムラグを吸収してくれる「タイムラグ補正」も高速連写機能を生かしたもの。撮りたいと思ったときにシャッターを押しても、実際に撮影できるまでにはコンマ数秒のタイムラグが発生してしまうものだが、新製品ではあらかじめタイムラグ(0.1秒、0.2秒、0.3秒から選択)を設定可能。パスト連写でカメラ内に一時保存した連続した画像から、設定した時間だけさかのぼった1枚を保存する。
「いち押しショット」は、高速連写にブレ検出、顔検出、笑顔検出、まばたき検出といった検出機能を組み合わせ、自動的に“最高の1枚”を撮影する機能だ。撮影者は1回シャッターを押すだけ。連写した画像の中から、ブレがなく、被写体が目を閉じていない1枚をカメラが自動選択して保存するという。
「いままでのカメラでは、被写体がカメラのほうを向いて“止まっている”のが常識だった。しかし、ハイスピードのデジカメなら撮り方が変わる。新しいデジカメの歴史を作っていける製品だ」(カシオ計算機の鈴木洋三専務)。
型番 | EX-FC100 | EX-FS10 |
---|---|---|
ボディータイプ | コンパクト | カードサイズ |
撮像素子 | 1/2.3型高速CMOS、有効910万画素(総画素数1029万画素) | |
光学ズーム | 光学5倍(35ミリフィルム換算で約37〜185ミリ) | 光学3倍(同じく約38〜114ミリ) |
F値 | F3.6〜F4.5 | F3.9〜F5.4 |
手ブレ補正 | CMOSシフト方式 | ー |
液晶モニター | 2.7型 | 2.5型 |
記録メディア | 31.9Mバイト内蔵メモリ、SD/SDHCカードスロット | |
電源 | 専用リチウムイオン充電池(NP-40) | 専用リチウムイオン充電池(NP-60) |
撮影枚数(CIPA規格準拠) | 約300枚 | 約160枚 |
外形寸法 | 99.8×58.5×22.6ミリ | 97.1×59.4×16.3ミリ |
重量 | 約145グラム | 約119グラム |
ボディーカラー | ホワイト、ブラック | ホワイト、レッド、グレー |
店頭予想価格(オープンプライス) | 5万円前後 | |
発売時期 | ホワイトは2月20日、ブラックは2月27日 | 4月上旬 |
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