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価格に見合った満足度、ヤマハの準フラグシップ「DSP-Z7」AVアンプ特集(2/4 ページ)

» 2009年03月19日 12時19分 公開
[野村ケンジ,ITmedia]

ユーザビリティー

 フロントパネルの操作系は、電源スイッチにセレクターとボリューム、ピュアダイレクトモード切替ボタンなどよく使う機能だけが表に出され、そのほかはカバー内に収められている。すっきりした外観と、いざというときの使い勝手をうまく両立したスマートなレイアウトだ。またカバー内にはHDMI/アナログ入力のほか、USB端子も用意されている。こちらはUSBメモリーによる音楽再生のほか、iPodにも対応。別売のiPodドックを活用することで、コントロールがAVアンプのリモコンから可能なうえ、デジタル接続ゆえに音質的な劣化もない。

photo フロントパネルのカバー内には、操作系のスイッチをレイアウト。HDMIを含む外部入力のほか、USB端子も用意されている

 リアパネルは、上位機種ならではの充実した端子類が並ぶ。なかでもうれしいのは、HDMI端子が入力4系統/出力2系統も用意されていること。入力が4つあれば、レコーダーとBDプレーヤーにゲーム機もつなぎたいという人でも充分こと足りるし、プロジェクターとフラットディスプレイを同居させた2Wayシステムでもいちいちケーブルをつなぎ替える必要がない。USB端子を持つことも含め、接続性は十分といえるだろう。

photophoto HDMIは入力が4系統、出力が2系統用意されている。なかでも出力が2系統用意されているのは、フラットディスプレイとプロジェクターを同居させたい人にはベスト

 ただし、つなぐ手間に関しては改善の余地が残されているように思う。とくにスピーカー端子は、しっかりした造りの専用ターミナルが採用されているうえ、1カ所にまとまって配置されているため、ピッチが狭く接続には多少の苦労を必要とする。とはいえスピーカー端子の接続は設置時に一度行うだけなので、それほど気にすることはないだろう。

 リモコンはフル機能タイプと簡易タイプの2つが標準で添付されている。簡易版はボタンが上手に整理されており、ブラインドタッチも可能。使い勝手はなかなか良い。いっぽうフル機能リモコンは、ボタン数が多いためプラインドタッチはさすがに無理だが、レイアウトが上手であるためとても扱いやすい。ブルーのバックライトも美しく、個人的にはこちらの方を積極的に使いたいと思った。

photophoto リモコンはフル機能タイプと簡易タイプの2つが添付される。普段は簡易タイプ、音場などの設定を行う場合はフル機能タイプを使うと便利(左)。オンスクリーンメニューはグラフィカルかつ日本語表示でとても分かりやすい。実際の映像と重ねて表示されている点もうれしい(右)

 操作メニューはフロントパネル表示のほか、オンスクリーンメニューも用意されている。上位機種だからというわけではないだろうが、グラフィックが美しく、メニューも分かりやすいうえ、日本語化されていたため、使い勝手は大変良かった。自動音場調整機能メニューも多機能な割には内容がうまく整理されていて、設定時に迷うことはなかった。全体的に、かなりまとまった操作系といえるだろう。

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