ゼンハイザージャパンは、オープンエアー型ヘッドフォンの最上位モデル「HD 800」を6月中旬より販売開始すると発表した。価格はオープンで、実売想定価格は15万円前後。
ドイツのゼンハイザー本社で設計され、ハンドメードでの組み立てまでを行う、「完全なメイド・イン・ジャーマニー」(同社)の製品。製品発表は2009年1月のInternational CESで行われているが、2002年に開発プロジェクトがスタートし、2005年にサンプルが完成したものの、その後も改良を重ね、2008年の夏にようやく完成するといった、単一のヘッドフォンとしては異例の長時間にわたる開発の末、完成したという。
リング状の56ミリ径ドライバ、新形状とされたダイヤフラムなど、さまざまな工夫が凝らされているが、注目すべきは「自然なリスニング」を掲げた設計方針。装着した際、左右それぞれに60度ずつ開いた位置に、スピーカーが正対しているように設計、調整されているという。
バッフルはメッシュのステンレス製で、ヘッドバンドも金属製。ヘッドバンドにはシリアルナンバーも刻まれる。左右対称のケーブルは着脱式だが独自形状となっており、既存製品との互換性はない。イヤーパッドはマイクロファイバー製となっている。
HD 800は完全ハンドメードのため、1日に40台ほどしか製造できないという。そのために6月中旬の国内販売時にどれほどの数量が要されるかは現時点では未定。ただ、ゼンハイザージャパンによれば、生産数量の限定は行わないため、例え在庫がなくとも注文することで確実に入手できるとしている。
なお、同社製オープンエアー型ヘッドフォンは「HD 414」に始まり、「HD 515」「HD 555」「HD 595」、「HD 600」「HD 650」と続いており、新製品は「HD 800」と700番台がスキップされている。その理由について、独ゼンハイザーのモーリス・クアレ氏は「将来的な新製品のため」とコメントしている。
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