パイオニアは6月3日、7.1チャンネルAVアンプの新製品「VSA-LX52」を発表した。7月上旬に発売する予定。価格は15万円。
2008年発売の「VSA-LX51」をブラッシュアップ。Dolby TrueHDやDTS-HD MA(マスターオーディオ)のデコーダーを搭載した7.1チャンネルAVアンプで、出力は各チャンネル110ワット(定格)。サラウンドバックチャンネルを使用しない場合はフロントバイアンプ駆動も可能だ。マルチチャンネル再生時に生じる低音のズレを解消する独自の「フェイズコントロール」やアップスケーラーなどの機能は従来機種から継承している。
新機能としては、まずリニアPCMマルチチャンネル音声のジッターレス伝送を可能にする「PQLS(Precision Quartz Lock System)マルチサラウンド」機能が挙げられる。同社製Blu-ray Discプレーヤー「BDP-LX52」とHDMI接続した場合、音質に影響するジッターを低減して本来の音質を損なうことなく再生できるという。
また、上位モデル「SC-LX81」「SC-LX71」に採用されたジッターリダクション回路が進化。従来はHDMI入力直後にあった回路をDAC直前部に配置することで、すべてのデジタル入力に対して効果を発揮するようになった。回路自体も対応周波数をマスタークロック帯域に絞り込むなどのチューニングを施し、音質を向上させている。
圧縮音楽の音質を補正する「サウンドレトリバー」は、新たにDVDや地上デジタル放送のAACを含むマルチチャンネル音声に対応した。自動音場補正システム「Advanced MCACC」は、新たにスピーカーの極性判定機能を追加。PCの画面にスピーカーの特性を詳細に表示できるアプリケーションもバージョンアップした。
iPod対応機能では、前面のUSB端子でデジタル音声信号を直接入力できるほか、新たに付属のケーブルを使用して動画コンテンツをテレビなどのディスプレイ機器に表示できるようになった。iPod/iPhoneの操作画面やジャケットアートもテレビに表示可できる。
HDMI入力は、フロントパネルに1系統および背面に4系統を装備。さらにHDMI出力が2系統に増えたため、プロジェクターとテレビを使い分けるといったケースにも対応できる。HDMIリンク機能「KUROリンク」もサポート。このほかデジタル音声入力として、同軸2系統、光3系統。5.1チャンネルのアナログマルチチャンネル入力も備えた。
外形寸法は、420(幅)×173(高さ)×433(奥行き)ミリ。重量は13.5キログラム。
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