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合体分離する“フリースタイル”ウォークマン「NWD-W202」を試すレビュー(1/2 ページ)

» 2009年06月10日 08時30分 公開
[渡邊宏,ITmedia]

 ソニー「NWD-W202」は、ネックバンドを備えたユニークな形状をしたウォークマン。左右に分割可能なギミックを持ち、耳に直接装着して利用する。形状からするとスポーツ専用のようなイメージを受けるが、決して“スポーツ専用”ではないという新製品を試用した。

photo 「NWD-W202」 写真のホワイトのほか、ブラック/ピンク/ライムグリーンの4色が展開される。USBクレードルを兼ねるスタンドもパッケージに付属する

 パッケージから本体を取り出すと、ハート型ともいえるユニークなフォルムが目をひく。中央部には磁石を備えており、利用時には左右に分割する。イヤフォンは本体に固定されており角度調整などはできないが、左右を連結するケーブルに適度な弾力があるためか思いのほかしっかりと装着することができる。

photophotophoto 装着時にはこのようなスタイルになる(写真=左)、装着時(写真=中)、中央の磁石(写真=右)

 イヤフォンにカナル型を採用することで、イヤーピースと耳穴に適度な密着感を得ることができ、ヘッドバンド型や耳かけ型ヘッドフォンのような装着時のグラつきを感じることはなかった。ただ、この感想は普段からカナル型イヤフォンを利用している筆者だからかもしれない。カナル型を好まない人にとっては、この密着感になれるまで時間がかかりそうでもある。

photophotophoto スタンド装着状態で裏側から(写真=左)、同じく側面から(写真=中)、イヤフォンはユニットに固定されており角度調節などは行えない(写真=右)

 防水/防滴加工は施されていないためハードな利用には適していないが、軽いジョギングやジムでのマシントレーニングで利用する程度ならば耳から本体が飛び出してしまうこともなく、快適に利用できる。ケーブルが視界に入らないというのは走ったりしている際になかなかよいものだ。

ZAPPINでサビ選曲

 操作インタフェースはすべて右ユニットに集中している。用意されているのは曲操作用のジョグダイヤルと音量増/減ボタン、シャッフル再生オン/オフスイッチのみで、ディスプレイは搭載していない。

 ジョグダイヤルは押し込む動作も可能で、押し込むことで再生と停止、装着した状態で回転させると次曲/前曲への送り/戻しが行える。ジョグダイヤルは半回転させる程度では反応せず、やや勢いを付けて“グルッ”とまわしてやらないと曲送り/戻しは行われない。なお、曲の早聞き/戻しには対応していない。

photophotophoto 装着するとジョグダイヤルはこの位置。写真では人差し指で触れているが操作時には親指で回す方がスムーズだ(写真=左)、右ユニットのジョグダイヤル(写真=中)、USB端子も右ユニットに用意されている(写真=右)

 ディスプレイを持たない本製品ならではの機能として「ZAPPIN」が挙げられる。これは添付ソフト「SonicStage V」の「12音解析」を利用して抽出した曲のサビの部分を15秒間あるいは4秒間流すことで、「サビで選曲する」「サビだけを聞き流す」ことを可能にしている。そのため、本機能を利用する前にSonicStage Vから12音解析を実行する必要があり、処理が終了した状態で、SonicStage Vから本製品へ楽曲を転送するとZAPPINが利用できる。

 ZAPPINは再生中にジョグダイヤルを長押しすることで起動し、効果音とともに「ZAPPIN IN」とアナウンスが入り、4秒ないし15秒のサビが次々と流れる。再度ジョグダイヤルを押せば「ZAPPIN OUT」とアナウンスされ、通常の再生モードに戻る。

 曲のどの部分を「サビ」と認識するかは12音解析の分析アルゴリズムに左右されてしまうが、試した限りではサビを外すこともままあったが、印象的なフレーズを上手に選定してくれるという印象を受けた。

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