それでは、実際の製品を使い、機能面を中心にそのユーザビリティをチェックしていこう。今回の視聴には、46V型、55V型という2つのラインアップのうち、55V型の「55ZX8000」を試用した。
トップモデルだけに、55ZX8000にはこれでもか、というくらいにさまざまな機能が搭載されている。なかでも大いに役立ってくれたのが、USB接続もしくはNASに対応する録画機能だ。市販の外付けHDDを接続するだけで放送録画できる機能は、以前からREGZAのアピールポイントとなっていたが、ZX8000シリーズを含む2009年夏モデルでは、新たに2番組録画対応へと進化した(USB接続時)。
実際の録画予約も、とても簡単。新聞のラ・テ欄風で見やすいテレビ番組表から、録画したい番組を選ぶだけで、煩わしさや戸惑いはまったく感じない。またこのテレビ欄は、「簡単連ドラ予約」と呼ばれる自動録画や、番組検索機能も持つ。
もう1つ、個人的に気に入っているのが「ミニ番組表」だ。画面の下側1/4くらいに、7チャンネル×2時間分の番組表が表示されるこの機能、いま見たい番組を探しだすにはとても便利。積極的に使っていたことを後から気が付くくらいのさりげなさも、好印象だった。
映像の美しさをアピールする製品だけに、画質調整に関しては多彩な項目が用意されている。これだけの内容であれば、映像セッティングにこだわるホームシアターファンであっても、充分納得のいくレベルだろう。いっぽうで、もっと一般的なユーザーでも高画質な映像を楽しめるよう、最新技術を使ったシステムが用意されている。それが「おまかせドンピシャ高画質・プロ」である。
照明環境や部屋の明るさ、映像の解像度や明るさ傾向などをチェックして、映像を自動調整してくれるため、とくに外光が入るリビングなどでは大変重宝する。しかも内容的に高度で細やかなセッティングが施されており、「夜に映画しか見ない」ホームシアター派にもなかなか使えるレベルに達しているところがありがたい。実際、今回の視聴ではまず最初に「おまかせ」でさまざまなコンテンツを見たが、最暗部の階調などに追い込みの甘さは感じたものの、色合いや中間調の表現はおおむね良好。とくに解像度に関しては、フィルムグレンの自然さや空間表現の巧みさもあって、このままでも充分といったイメージだ。この手の自動機能を自慢するメーカーは多いが、それらのなかにあっても優秀なレベルに達しているといえる。
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