ビクター・JVCは12月16日、オールインワンAVシステム“RyomaX”「RY-MA1」を発表した。昨年9月にコンセプトモデルとして紹介された“RYOMA”(リョーマ)の製品版(→JVC・ケンウッドの新提案「RYOMA」(リョーマ)参上)。2011年2月上旬に発売する予定で、価格はオープンプライス。店頭では16万円前後になる見込みだ。
Blu-ray Discレコーダー、FM/AMチューナー、ステレオアンプを一体化。1台でデジタル放送の録画やBD/DVDの視聴はもちろん、オーディオ用のスピーカーを接続してラジオやCDも楽しめる。また、ラジオのサイマル放送と付加情報を視聴できる新しいネットワークサービス「MELINK」(後述)に初めて対応した。内蔵のデジタルアンプは、30ワット+30ワット。合わせてパッシブタイプ(アンプ非搭載)のサウンドバー「SP-MA1」も同時に発売する(オープン、実売1万5000円)。
あいさつに立ったJVC・ケンウッド・ホールディングスの前田悟常務・新事業開発センター長は、「生みの苦しみでコンセプトを発表してから時間が経ってしまったが、やっと皆さんに紹介できてほっとしている」と話す。ブランド名が“RYOMA”から“RyomaX”に変わった点については、「Xは、いろいろなタイプの商品を出していく意思の表れ。RyomaXは新カテゴリー商品のブランドであり、オーディオ、ビデオ、コミュニケーションの3つを軸に商品展開を図る」と将来のバリエーション展開を約束した。「次は、モバイルシーンに特化したニューコンセプト商品を投入する」(前田氏)。
RyomaXのコンセプトは、オーディオとビデオ、テレビの区別をなくすことだ。近年、オーディオ市場は縮小傾向にあるとされるが、前田氏は決して需要が減ったわけではないと指摘する。「オーディオとビジュアル機器が別々で操作性が悪い。また、限られたスペースに複数のシステムを置く余裕もない。ならば、頻繁に電源が入るBDレコーダーにオーディオの機能を盛り込めばいい」。
RY-MA1の外観は、まさにBDレコーダー。光沢ブラックを基調としながら、前面にヘアライン加工のアルミパネルを大胆にあしらい、中央には「RyomaX」の文字を刻んだ。その左右には、大きな電源ボタンとBDドライブの開閉ボタンを配置。ドライブ開閉ボタンを押すと、アルミパネルが下に下がってトレイが出てくる仕組みだ。また、「こだわりの奥行き22センチ」(前田氏)という省スペース設計も特長。IEEE 802.11n対応の無線LANを内蔵(2.4GHzのみ)しており、「カンタン配線、スッキリ設置」をうたう。
内蔵HDDは500Gバイト。地上デジタルチューナーとBSデジタル/CS110度デジタルチューナーを各2基、そしてMPEG-4 AVCエンコーダー1基を搭載しており、DR+AVCもしくはDR+ラジオ録音といった2番組同時記録や最大5.5倍の長時間録画が可能になっている。BDメディアへの直接録画はできないものの、HDDに録画した番組をBDにダビングしたり、USB端子やSDカードを介してカムコーダーで撮影した動画を取り込んだりと、録画機として一通りの機能を備えた。EPGは「G-Guide」で、ジャンルや任意のキーワードによる番組検索機能も備えている。予約番組数は、ラジオ録音を含めて64番組/月。
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