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AUDYSSEYのiPodオーディオ「South of Market」、シネックスが販売オーディシーと読みます

» 2011年06月21日 19時17分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 米Audyssey Laboratoriesとシネックスは6月21日、“AUDYSSEY”(オーディシー)ブランドのiPodオーディオ「South of Market」を発表した。価格は3万9800円。6月中にオンラインの「Apple Store」やアップル専門店「Kit Kut」などで販売する。

 Audysseyは、IMAXシアターやAVアンプで知られる音響技術の開発会社。THXの創設者であるTomlinson Holman氏や音響信号処理研究の第一人者、Chris Kyriakakis氏が音場補正技術の「Audyssey MultiEQ」を基本技術として2002年に設立した。現在は携帯電話やカーオーディオなど適用範囲を広げているが、ハードウェアとしてのオーディオ機器を自社ブランドで販売するのは同製品が初だ(北米では昨冬に発売)。

 オーディシーラボラトリーズ日本事務所の山中幹大氏は、Sound of Marketを販売する理由について、「AUDYSSEYのブランディングの一環として、またAUDYSSEYのサウンドをユーザーに直接体験してもらうため」と説明している。

“AUDYSSEY”の「South of Market」(左)。オーディシーラボラトリーズ日本事務所の山中幹大氏(右)

 Sound of Marketは、ドック接続およびBluetoothによるワイヤレス伝送に対応したiPodオーディオで、細身で奥行きのあるスタイルが特徴的だ。「幅を抑えて置き場所を選ばない。デスクトップ用としても利用できるスタイル」(中山氏)。正面には30ピンのドックコネクターを搭載し、iPhone/iPadなどの楽曲再生と充電が可能(iPad 2も充電可能)。背面のUSB端子でPCと接続すれば、iPhoneなどをドックに挿したまま同期も行える。また本体2個所にマイクを搭載しており、スピーカーフォンとしても機能する。Bluetoothのプロファイルは、A2DPとHFPをサポートした。

独特のスタイルを持つ「Sound of Market」。名称は、最新の音楽やアートが集まる街として知られるサンフランシスコのSoMa地区に由来する

背面にはUSB端子やアナログピンジャックによる外部入力を装備(中)。4インチウーファーと0.25インチツィーターを側面に配置し、個別にアンプで駆動するバイアンプ構成とした(右)。

 無償ダウンロードできる専用アプリもユニークだ。アプリには、低域と高域のバランスを調整する「トーンコントロール」、自動ボリューム調整(Dynamic Volume)、そして最大14ポイントのイコライザーといった機能を搭載。iPhoneなどのタッチパネルで設定を変更し、ドックコネクターに装着すれば自動的に設定が転送される。

専用アプリ(左)。Dynamic Volumeの設定。「Background Listening」は、BGMに適した設定だ(中)。トーンコントロールは手軽さが魅力(右)

イコライザーは最大14ポイントの設定が可能

 もちろん、「Audyssey EQ」をはじめとする、独自の音響技術を多数搭載している。例えば低音再生を豊かにする「Audysser BaseXT」、コンテンツごとの音量差を調整する「Audyssey Dynamic Volume」、通話時の声を聞き取りやすくする「Audyssey Dynamic Voice」など。中でも、1つのコントローラーで低域から高域まで全体の音調バランスを調節する「Audyssey Tilt」は、Sound of Marketで初めて搭載された同社の最新技術だ。「音楽は、再生する環境によってひずみが生じる。Audysseyの技術は、これを取り除くことで音を劇的に変える」(山中氏)。

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