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新駆動技術で“明るい3D”、エプソンが初の3DプロジェクターWireless HD搭載機も(2/2 ページ)

» 2011年09月28日 21時50分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
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 上位モデルのEH-TW8000は、2D表示でも従来機「EH-TW4500」と同じ20万:1のコントラスト比を維持しながら明るさを向上。もちろん超解像技術も継承し、2D-3D変換機能も備えた。

「EH-TW8000」は電源連動の自動レンズカバーを装備。インタフェースはHDMI入力×2、コンポーネント×1、コンポジット×1、ミニD-Sub 15ピンなど

 また設置性に関しては、100インチの最短投影距離が2.98メートルという単焦点のレンズや画質劣化の少ない光学レンズシフトで柔軟性を確保。レンズシフトは、上下96%、左右47%で、例えば6畳間で80インチに投影する際、左右の壁沿いにある棚やラックに本機を設置しても問題ないという(スクリーンから約30度)。また、前面から吸気/排気を行うシステムにより、「本体の左右や後ろにスペースを取る必要がない」(同社)。

簡単設置の「EH-TW3600」

 「EH-TW3600」の後継機となるEH-TW6000は、3D対応のフロントプロジェクターとして初めて20万円を切る価格を実現したモデルだ。またプロジェクター本体にステレオスピーカーと10ワット+10ワットのアンプを内蔵しているため、AVアンプやスピーカーを所有していない人でも気軽に大画面を楽しめる。

 2D-3D変換や超解像技術は搭載していないが、4万:1のコントラスト比と2200ルーメンの明るさにより、リビングルームなど明るい場所でも利用できるという。また、EH-TW8000にはないUSB端子を備え、デジカメで撮影した画像などを単体でスライドショー再生する機能もある(JPEG、BMP、PNG、GIF対応)。

「EH-TW3600」。インタフェースはHDMI×2やコンポーネント、ミニD-Sub 15ピンに加えてUSBを装備。デジカメで撮影した写真などを単体でスライドショー上映できる。スライド式レバー「ヨコ補正スライダー」で設置が容易になった(右)

 レンズシフトは搭載していない代わり、縦/横および台形補正が可能な電子式の歪み補正を搭載。本体上面にスライド式レバー「ヨコ補正スライダー」を設け、斜め横から投写した際に簡単に補正できるようにした。

 「ふだんは収納しておき、映画を見るときだけプロジェクターを引っ張り出してくるようなケースでも設置は短時間ですむ。直感的に調整できる点も重要だ」(エプソン)。

ミニシアターが全国行脚

 エプロンによると、家庭用プロジェクターの市場規模は現在、年間1万7000台程度まで落ち込んでいるという。地デジ化やエコポイント需要でテレビやレコーダーが売れた反面、プロジェクターに対する関心が薄れたと分析する。しかしアナログ停波も終了した今、改めてスクリーンで見る3D映画の楽しさを積極的に訴求する構えだ。

「1万人体感イベント」のスケジュール

 同社が計画している「1万人体感イベント」では、トレーラーを改造した“動くミニシアター”を用意し、10月下旬の札幌を皮切りに全国11カ所で体感イベントを実施するという。また都内3カ所と大阪に常設シアタールームを用意。さらに「New Photo Forum 2011」など同社主催の写真愛好家向けイベントにも体験コーナーを設ける。

 「3Dプロジェクターは、大きなスクリーンで映画を見る“ワクワク感”、主人公が実物大で迫ってくる迫力、そして没入感を提供できる。それを体感してもらうことが早道だろう」(同社)。

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