日立マクセルは5月30日、iVハードディスクレコーダーの新製品として、録画番組のスマートフォン“持ち出し”機能に対応した「VDR-R3000」を発表した。6月25日に発売する予定で、価格はオープン。店頭では5万円前後になる見込みだ。あわせて、1Tバイト容量のiVカセット「M-VDRS1T.E」もリリースしている。
内蔵HDDとiVスロットを備えた“Wハードディスクレコーダー”。従来機「VDR-R2000」と比較すると、内蔵HDDが1Tバイトと倍増したほか、新たにスマホ連携を強化。本体のデザインはスリム化し、高さを従来機の66ミリから48ミリに抑えている。また、フロントパネル内に設けられたコンポジットのアナログビデオ入力も新しい。これは、「VHSや8mmなど、過去のアナログ映像を残したい」というユーザーの要望に応えたものだという。
一方、録画に関する基本機能は「VDR-R2000」とあまり変わっていない。地上/BS/CS110度デジタルチューナーを2基搭載し、2番組の同時録画に対応。ただし、AVCエンコーダーは1基のため、長時間録画は片方のみで、もう片方はTS録画(DR)限定となる。
番組表は「Gガイド」。リモコンの「さがす」ボタンを押すと、録画履歴からユーザーの好みだと思われる番組をレコメンドしてくれる「おすすめ番組」や、1カ月先の番組の中で放送局のおすすめを教えてくれる「Gガイド注目番組」、出演者の名前や番組ジャンル、任意のキーワードに合致する番組を自動録画する「キーワード自動録画」といった検索・録画機能を利用できる。
従来機同様、DLNA/DTCP-IPのサーバ(DMS)およびクライアント(DMP)機能を搭載。家庭内の対応TVやPCから録画した番組をネットワーク経由で視聴したり、逆に他のレコーダーで録画した番組をVDR-R2000で視聴することができる。録画番組をほかのレコーダーやNAS(Family Maxなど)にネットワーク経由でダビング/ムーブすることも可能だ。
スマートフォン連携もDLNA/DTCP-IPを利用したもの。まず宅内ではスマートフォンやタブレット端末に対するストリーミング配信が可能になった。ただし、スマートフォン側の処理能力ではTS録画の番組を再生することは難しく、同社ではTSXモード(1920×1080ピクセル、12Mbps)以下を推奨している。
一方、持ち出しのためにスマートフォンにネットワークダビングする場合、録画モードはTSX4(1920×1080ピクセル、5.7Mbps)以下が推奨(スマホの性能による)。TSモードで録画した番組は、HDD内(iVDR内も可)であらかじめモード変換ダビングを行っておけばダビングが可能だ。また、録画予約時に「持ち出し同時録画」をオンにしておくと、同じ番組を2つのチューナーで同時に録画し、テレビ視聴用のTSとダビング用のTSX24の両方を作成してくれる。ただし、この場合は2つのチューナーをフルに使うことになり、裏番組は録画できない。このほか、前述の自動録画機能で録画した番組をストリーミング/ネットワークダビングしたいときは、先に「自動消去」設定を外しておく必要がある。
スマートフォン側の持ち出し(ネットワークダビング)対象機種は、DTCP-IP対応で「DiXiM for Android」がプリインストールされているもの。MEDIAS TAB N-06D、MEDIAS ES N-05D、DEDIAS LTE N-04D、ARROWS X LTE F-05D、ARROWS Z ISW11Fについては動作を確認済みだ。なお、対応端末の情報は、順次同社サイトで公開していく。
型番 | VDR-R3000 |
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ストレージ | 1TバイトHDD(内蔵)+iVポケット(iVDR-S対応) |
チューナー | 地上デジタル×2、BS/CS110度×2 |
入出力端子 | HDMI出力×1、コンポジット映像/音声入力×1、光デジタル音声出力×1、LANなど |
外形寸法 | 430(幅)×51(高さ)×227(奥行き)ミリ |
重量 | 約2.2キログラム |
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