ネットワークプレーヤーは設定がややこしい、というイメージがあるが、CD-N500に関してはそういった戸惑いはなかった。もともとNASの設定が完了しているホームネットワークだったというのもあるが、LANケーブルを含めた各種配線を行ったのち、電源を入れ、10秒ほど待ってルーターへの自動認識が完了すると、すぐに使い始めることができた。少なくとも、ルーターを導入した家庭内LANを活用すれば、筆者と同じく、設定を行う必要はほとんどない。
付属のリモコンは、ヤマハ製プリメインアンプの操作にも対応したおしゃれなタイプ。これを使って意外なほど手軽にLAN上、NAS内の楽曲を再生できる。NAS内の曲数が多いとフォルダ選択などの手間はあるものの、いちど再生がスタートしてしまえば、あとは普通のCDプレーヤーと大差ない。日本語タイトルも表示されるので、戸惑うことはなかった。
なお、今回の試聴にはリリースが間に合わなかったため試していないが、CD-N500にはiOSとAndroid、それぞれに専用アプリ「NETWORK PLAYER CONTROLLER」が用意される。こちらを使えば、手元のスマートフォンやタブレットで直感的な選曲が行えるため、さらに便利に活用できることだろう。ヤマハ製のアプリは、AVアンプなどの例を見る限り、かなりストレスなく動いてくれるため、今回も大いに期待が持てるだろう。
一方、CDの再生時に感心させられたのは、ディスクドライブの静粛性だ。「ダブルトップ&ボトム構造」による振動の少なさもあるのだろうが、ドライブの動作音そのものがずいぶんと静かだ。資料を見ると、CDから読み込む音声データのバッファリングに工夫を凝らし、ディスクの回転スピードを一定(1倍速)に保つことで、メカノイズを低減しているのだという。その効果はかなり高いようで、確かに回転ノイズが目立たない。一定速度、というところも功を奏しているのだろう。これはうれしい配慮だ。
ちなみに、フロントパネルにはiPod/iPhoneに対応するUSBポートを備えているが、こちらもなかなかに便利。デジタル接続による高音質再生ができるのはもちろん、5ボルト/2.1アンペア対応なので、iPadやiPhoneの充電も行える。ちなみにこちらのポートは、iPod nano第2〜6世代、iPod touch第1〜4世代、iPhone、iPhone 3G、iPhone 3GS、iPhone 4、iPhone 4S、iPad、iPad 2、新しいiPadと、幅広く対応しているほか、USBメモリからの再生も行える(対応音声フォーマットはMP3、WMA、WAV、AAC、FLAC)。
CD-N500に対応したリモートコントローラーアプリ「NETWORK PLAYER CONTROLLER Ver.4.00」が10月31日に公開された。新たにCDドライブやUSB入力の操作画面を追加したほか、画面の上部に常時表示のタブを設けて画面切替を簡単にしたり、画面下部に電源や「PURE DIRECT」(オン/オフ)、CDトレイ(開/閉)の操作が行えるタブを設けるなど、操作性が向上している。
iOS版、Android版の両方を用意しており、iOS版では新たに「iPhone 5」の4インチディスプレイに最適化した表示をサポートした。ダウンロードは無料だ。
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