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CDとハイレゾ音源のハイブリットプレーヤー、ヤマハ「CD-N500」欲ばりにいきましょう(3/3 ページ)

» 2012年11月02日 14時42分 公開
[野村ケンジ,ITmedia]
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CDとネットワーク、サウンド傾向も違いも楽しめる

 さて、肝心のサウンドをチェックしよう。まずはネットワークオーディオから。CDからリッピングした44.1kHz/16bit楽曲を数曲かけて感じたのは、フラットでナチュラルなサウンド傾向だ。個性的な演出をねらうのではなく、できるだけ自然な音色とサウンドフィールドを目指したのだろう、端正でそつのない音楽再生を実現している。

 一方、ハイレゾ音源(96kHz/24bit)を再生すると、高域の伸びやかな、音場的な広がりも豊かなサウンドを披露してくれた。CDリッピングに比べると、格段の違いを感じられるところなどは、ネットワークプレーヤー初心者にとっても分かりやすいと思う。またフロントのUSBポートにUSBメモリを差して再生を行ってみたが、ほぼ同じ音色傾向だった。素直な音、というイメージだ。

 続いてCDを再生してみる。こちらはガラリと表情が変わり、メリハリの良い、力強いサウンドに仕上げられていた。とくに女性ボーカルなどが顕著で、ネットワークオーディオに対して、明らかにリキの入った、感情豊かな歌声になっている。こちらの方が、聴いていて気持ちよいと思う人も多いかもしれない。なかなかに絶妙な演出だ。


 CD-N500は、ネットワークプレーヤーとしての魅力だけでなく、CDプレーヤーとしての魅力も詰め込まれた完成度の高いモデルだ。この価格帯には、すでにパイオニア「N-50」などのネットワークプレーヤーが存在するが、最後発だけに、機能やスペックの面での見劣りがないのはもちろん、高音質CDプレーヤーとしても活用できるというアドバンテージを持ち合わせている。ネットワークプレーヤーがほしい、でも手持ちのCDも楽しみたい、といった欲ばりな人はもちろん、CDプレーヤーの買い替えを考えている人にも魅力的な製品といえるだろう。

音質評価 (ネットワーク)
解像度感 (粗い−−−○−きめ細かい)
空間表現 (ナロー−−−○−ワイド)
帯域バランス (低域強調−−−−○フラット)
音色傾向 (迫力重視−−−−○質感重視)

音質評価 (CD)
解像度感 (粗い−−○−−きめ細かい)
空間表現 (ナロー−−−○−ワイド)
帯域バランス (低域強調−−−−○フラット)
音色傾向 (迫力重視−−○−−質感重視)

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