LGエレクトロニクス・ジャパンは10月17日、フルHDの4倍の解像度を持つ4K対応のスマートテレビ「LA9700シリーズ」を発表した。新開発のIPS 4Kパネルに加え、格納式のスピーカーなど特長の多いモデル。65V型「65LA9700」と55V型「55LA9700」の2機種を11月上旬から順次発売する。市場想定価格は、65V型が65万円前後、55V型のが45万円前後。
発表会であいさつに立ったLGエレクトロニクス・ジャパン、マーケティング統括のリ・キウク常務は、「ユーザーの目線が高い日本市場では他国に類を見ないスピードで4K化が進んでいる。LGユニークな先端技術を持って、新しい視聴体験を提供したい」と話す。
「LA9700シリーズ」には、視野角を178度まで広げた新開発のIPS 4Kパネル(3840×2160ピクセル)を搭載。独自の直下型LEDバックライト「NANO FULL LED」と組み合わせた。映像分析による超解像技術を採用した映像処理回路「Tru-ULTRA HDエンジン」は、フィルター型のデータベースを持ち、パターン分析と超解像処理、4Kアップコンバートを担当。アプコン後に細かいノイズを除去するエンハンス処理も加えるという。
3D表示は、フィルム偏光方式の「シネマ3D」。従来の偏光方式では垂直方向の解像度が半分になってしまうが、パネルを4K化したことにより3D時でもフルHD表示が可能になった。また240Hz相当でパネルをドライブするため、「滑らかで濃密な3D表示が可能になる」(同社商品企画&マーケティングチームの土屋和洋部長)。
液晶モジュール自体はパックライト一体型ながら約5ミリの薄さで、デザインの自由度にも一役買った。ディスプレイ部の厚さは4Kテレビでは最薄となる1センチ。「インテリアとしての美しさも両立させるデザインだ」。また極細フレームにより、横幅は65V型でも1451ミリ、55V型では1230ミリと「業界最小の横幅」に抑えられている。
音響面はかなりユニークだ。ディスプレイの下部に3Way7ユニットの4.1chスピーカーを搭載し、テレビの電源に連動して自動的にスピーカーが出てくる仕組み。テレビ未使用時には本体をすっきりと見せながら、使用時には迫力の音響が楽しめるという。同社はこれを「スライディングスピーカー」と名付けている。なお、サラウンドシステムなどを既に持っている人に向け、スピーカーを常時格納しておくことも可能になっている。
もう1つの新しい機能が、業界初のHEVC(H.265)デコーダーを内蔵していること。「今後、4K配信などに広く採用されることが予想されるHEVCをいち早くサポートした。また将来の4K配信などに対応するために無償のアップグレードサービスを提供する」(土屋氏)。
アップグレードのサービス内容は、HDMI端子の4K/60P対応と、最新のSmartTV仕様を追加すること。詳細は後日改めて告知する方針だ。なお、LGエレ自身の4K配信サービスについても「検討中」としている。
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