筐体は重心を下げた多層構造で、トランスなど内側にある振動発生源をフット近くに配置。グラウンドに振動を逃がす設計になっている。またトランスや大型のブロックコンデンサー、整流ダイオードには異種素材を用いたフローティング処理(浮かすように配置)を施し、増幅回路への振動を排除。さらにPAM-SXにも採用された鋳鉄製のフットを採用するなど、細部に至るまで防振構造を徹底している。
大胆にシンプル化した「PMA-SX1」だが、一方で従来のハイエンドモデルにはなかった機能もある。その1つが赤外線リモコンが付属すること。「これまでハイエンドモデルをリモコン非対応としてきたのは、少しでも音質に影響を与える可能性のある要素を極力排除するという方針から。ユーザーの要望も多く、今回からリモコンに対応したが、同時にアンプを操作していないときはマイコンへの電源供給(クロック)を停止するマイコンストップモードを搭載した」。マイコンストップモードは、操作終了後2秒でストップ。次に操作を行うまで起動しない仕組みだ。
もう1つの大きな特徴が、インピーダンス切替スイッチ付きのMC/MM対応CR型フォノイコライザーだ。通常のNF型には、低域と高域での音色の違いが出るという難点があり、20年以上も生産していなかったCR型に再度挑戦した。CR素子の部材にもこだわり、「のびやかで素直な音質でアナログレコードを堪能できる」としている。
入力は、バランス(XLR1)系統のほか、フォノがMM/MC各1系統(スイッチで切替)、ほかにアナログ4系統を搭載。またAVアンプのプリ出力などと接続してフロント2chの駆動に同機を使うためのエクストラプリアンプ入力端子も備えている。なお、バランス入力はスイッチ切替で3番HOT、2番HOTの両方に対応する。
外形寸法は、434(幅)×181(高さ)×504(奥行き)ミリ。重量は30.4キログラム。リモコン、電源コードなどが付属する。
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