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Astell&Kernの新フラグシップ「AK380」登場! 北米での販売価格は3499ドル(約41万円)に決定(2/4 ページ)

» 2015年05月16日 16時28分 公開
[山本敦ITmedia]

 本体のデザインはAK240が“光が停止した瞬間”を捉えて象ることがコンセプトだったのに対して、AK380は光と影の「動き」をつかまえることがテーマになった。背景には、光を受けた物体の形を投影する影を「原音」に例えながら、「そのまま伝える」という哲学的な意図が込められているそうだ。

光と影の動きをデザインした本体
AK380のレイアウト

 最大の特徴は、旭化成エレクトロニクスが昨年発表したステレオ32bitプレミアムDAC ICチップの「AK4490」をデュアルで搭載したこと。AK240でも32bit音源の再生はできたが、ダウンサンプリングで対応するかたちだった。AK380では384kHz/32bitのPCM音源のネイティブ再生が実現した。片やDSDは5.6MHzまでのネイティブ再生が可能。内部回路はグラウンドまでL/R分離の完全デュアルモノラルDAC構成とし、AK240と同じくヘッドホン出力は2.5mmのミニ端子1基によるバランス出力に対応している。このほかにアンバランスの3.5ミリヘッドフォン出力も備えている。

AKMの32bit対応DAC「AK4490」を採用

 クロックジェネレーターには据え置きタイプのハイエンドコンポーネントにも採用例の多い「VCXO(電圧制御水晶発振器)」を搭載。フェムト秒クラスの超精密なクロック制御をポータブルオーディオ機器でも実現したことで、極限までジッターを減らしながら音質向上が図られるのが特徴だ。

384kHz/32bitのPCM、5.6MHzのDSDはネイティブ再生に対応
デュアルDAC/バランス出力に対応
高精度クロックの採用も音質向上につながっている

 AK380には「PEQ(パラメトリックイコライザー)」を新たに搭載。オーディオDSPを追加して、周波数やデシベル、Q値の調整も可能にしている。AK240では0.5dB単位で調整ができる10バンド・グラフィックイコライザーを搭載していたが、AK380のパラメトリックイコライザーでは20バンド/0.1dB単位でのより微細な設定が可能になる。

AK380に採用されたパラメトリックEQ

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