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アイカツおじさんに聞いた! 大人が女児向けゲームにハマる理由プリパラもあるよ(2/4 ページ)

» 2016年03月26日 06時00分 公開
[村上万純ITmedia]
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アイカツおじさんに容赦ない子供たち

 今回インタビューに答えてくれたのは、アイカツ歴4年のベテランである、公共系サラリーマンのまくらさん(30代・男性)。アイカツおじさんになったきっかけや、大人ファンの実態を尋ねてみた。

――(聞き手、村上) アイカツにハマったきっかけを教えてください。

まくらさん 2012年10月に始まった「アイカツ!」のアニメが面白くて、そのままゲームにもハマっていきました。

―― 女児に混ざってゲームをすることに気まずさはないですか?

まくらさん 私の場合は子供がいない夜間に遊ぶことが多いんです。子供は少ないお小遣いでやりくりして、遊べる時間も限られているので、その貴重な時間をなるべく奪わないように。

プリパラ アイカツと同じ女児向けゲームのプリパラ(秋葉原「Hey」)
トモチケ プリパラは「トモチケ」(各ユーザーのデータが入った名刺のようなもの)交換スペースもある。トモチケを交換すると、ゲーム内で友達のキャラをチームメイトとして呼び出し、一緒に歌ったり踊ったりできる

―― では、これは困ったなぁという経験はありますか?

まくらさん 子供は物おじしないので、「ねぇねぇ、おじさんアイカツ好きなの?」って普通に声をかけてきます(苦笑)。

 で、子供と話していると、たまにその子のお母さんが「じゃあお母さん買い物行ってくるから、一緒に遊んでなさい」っていなくなる(笑)。

―― 回答にも対応にも困りますね……。

まくらさん 私はプリパラもプレイするんですけど、プリパラには自撮り機能があるんです。大人は普通使わないんですけど、そうしたら「ねぇ、おじさんはなんで自撮りしないの?」って容赦なく聞いてくる(苦笑)。

―― でも、子供と同じ立場で交流できる貴重な場ですね。

まくらさん そうですね。子供は容赦ないので、無邪気にシャークトレードを要求されたりすると困っちゃいますが(笑)。

解説:シャークトレード

相手にレアカードを要求して自分は平凡なカードを渡すなどの不釣り合いなトレード。子供なので悪気も容赦もない。後ろから見守る母親に「すみません」などと謝られるとさらに断りにくくなる。


―― トラブルになることってあるんですか。

まくらさん 一定数ユーザーが増えればマナーの悪い人が出てくるのは事実ですが、大人は基本的に子供優先を心がけているので目立ったトラブルはないです。

 子供に楽しんでほしいという前提があるので、例えば自分がノーマルカードを引くとうれしいですよね。

―― どういうことですか?

まくらさん 私がノーマルカードを引くことで、その分子供がレアカードを引く可能性が高くなる。そういうことに幸せを感じるんです。

―― なるほど(笑)。もはや子を見守る親のような気持ちですね。

大人はスマホ片手にプレイ

―― 大人ならではの楽しみ方ってあるんですか?

まくらさん スマホで自分のプレイを撮影しながら遊んでる人が多いです。

―― 何を撮ってるんですか?

まくらさん 自分でコーディネートした衣装に身を包んだアイドルのライブシーンを撮ってるんです。ベストショットをTwitterやInstagramなどのSNSに投稿する。

アイカツ 5月から稼働予定の「アイカツスターズ!」のプレイ画面(※画像は開発中のものです)

―― 小学生だとまだスマホを持ってる子が少ないですもんね。他にも大人と子供で違いはありますか?

まくらさん 面白いのは、大人はキャラクターを「いちごちゃん」とか“ちゃん付け”で呼ぶんですけど、子供は他のアイドルたちを仲間やライバルとして見てるから、呼び捨てなんです。

 そういうのを見ると、「なんかすごいな」って思います。いつか「アイカツやプリパラがきっかけで本当にアイドルになりました」という子が出てくるかもしれない。

アイカツのキャラ アニメ「アイカツ!」のキャラクター(公式サイトより)

―― 自分自身もアイドルの1人なんですね。アバターを作るときの意識も違うんでしょうね。

まくらさん 大人は自分がかわいいと思うアイドルを作るけど、子供は文字通り自分の分身を作ってるんでしょうね。大人でも女性の場合は、自分の理想や憧れを投影しているパターンもありますが。

 あと、大人と子供だと人気のキャラクターも違います。大人はショートカットが好きなんですけど、子供は王道でロングの子や新キャラが好きなので(笑)。

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