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iPhoneと連動するスマートな照明器具、ソニーの「マルチファンクションライト」導入記山本敦の「体当たりッ!スマート家電事始め」(4/5 ページ)

» 2016年07月25日 12時44分 公開
[山本敦ITmedia]

マイクを使ったボイスメモ機能

 マルチファンクションライトにはマイクが内蔵されているので、ボイスメッセージなどの機能が使える。その1つは、マルチファンクションライトを設置した部屋と、家族のスマホとの間で通話ができる「よびかけ」機能だ。スマホから呼びかけると、マルチファンクションユニットのスピーカーから声が聞こえてきて、よびかけに答えるとスマホから音が聞こえる。子供部屋にマルチファンクションライトを設置しておけば、「ごはんですよー!」「宿題やったの!?」といった会話が離れていながら可能になる。マイクの感度は良好、スピーカーもしっかり音声が聞こえるので実用的な機能だと感じた。

 「伝言」機能でも同様に、マルチファンクションユニットのマイクで60秒までのメッセージを吹き込んでおき、人感センサーが家族の帰宅に反応するとメッセージを再生する。ソフトウェアのアップデートにより、外出先からでもちょっとした伝言が残せるようになったのが便利だ。伝言がきちんと再生されたら登録したメールアドレスに報告される。ただ、現状は登録できるメッセージが1件までなのが惜しい。家族に伝えたいことを思い出すたびに、前回のメッセージ付け足しながら録音しなおさなければならない。「出かける時は鍵を閉めて!」「宿題やりなさい!」といった、家族にとってお決まりのメッセージを定型化して吹き込んでおき、場面ごとに選びながら伝言メッセージにしておければさらに便利だ。

60秒までのボイスメッセージが1件登録できる「伝言」機能

 「みまもり」はぱっと聞くと、どんな機能なのか分かりにくいが、留守中に電気を自動で消灯/点灯させて、不在であることを他人に分からなくするためのセキュリティ系機能だ。オンに設定しておけば、人感センサーが万が一の不審者を感知した場合は警告音でアラームを鳴らして、登録したメールアドレスに知らせてくれる。長期で旅行にでかける時に設定しておくと便利に感じられるかもしれない。

不在時に万が一、自宅に不審者が侵入するようなことがあれば人感センサーが察知。メールでアラートを飛ばして、現場には警告音を鳴らす

 「おでかけ確認」は外出後に照明や音楽再生機能の消し忘れを防ぐための機能。LTE経由でもまとめてオフにできるので使い勝手がよい。

「おでかけ確認」では照明や音楽再生の消し忘れをケア。外出先からオフにできる

内蔵スピーカーで音楽を聴いてみる

 音楽再生機能についてもチェックしてみた。マルチファンクションユニットには46mm口径のフルレンジスピーカー1基とバスレフポートを搭載。5Wのアンプも積んでいるので、約10畳の部屋を満たすぐらいのパワーのある音が出せる。中音域の密度が濃いめなので、ボーカルものやインストゥルメンタル系の曲はメロディラインの輪郭がはっきりとしていて聴きやすい。夜中にボリュームを低くして聴いても音色が褪せないし、リズムの芯もしっかりと捉えるので音楽らしさは損なわれない。音域はそれほど広くないが、BGM的な使い方なら十分楽しめる。

フルレンジ1発ながらパワフルなサウンドが出せるスピーカー

 再生できる音源はiOS端末の「ミュージック」アプリにダウンロード保存されているもので、オンラインストリーミングをそのままライトに飛ばして聴くことはできない。iOS端末からストリーミングして聴く場合は、MF Lightアプリを閉じたりタスクのバックグラウンドに回してしまうと音楽が途切れてしまう。端末のバッテリーが減ってしまうことも含めて、使い勝手の良さを考慮してマルチファンクションユニットにmicroSDカードを装着して、こちらにファイルを転送して聴くこともできる。

ユニットの側面にmicroSDカードスロットを搭載する
アプリにはシンプルなプレーヤー機能も搭載されている

iOS機器のミュージックアプリからマルチファンクションユニットのmicroSDカードに楽曲を転送すれば、iOS機器でアプリを終了しても音楽再生が途切れない

iOS機器に入っている音源をSDカードにアップロードすれば、スマホの電池に負担をかけることなく音楽再生が楽しめる

 ただ、microSDカードに直接ドラッグ&ドロップして保存した音源はどんなファイル形式であっても再生ができないので、必ずiOS機器のミュージックアプリを経由して転送しなければならない。筆者のようにミュージックアプリは普段あまり活用していないユーザーにとってはちょっと面倒に感じられる。マルチファンクションユニットは設置後も取り外しができるので、ある程度定番の楽曲はmicroSDカードに手作業で入れて聴ける選択肢もほしい。

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