ソニーは、オーディオ製品の新しいフラッグシップモデルとして「Signature Series」(シグネチャーシリーズ)4機種を発表した。ラインアップは、ハイレゾ対応ヘッドフォン「MDR-Z1R」、ウォークマンの「NW-WM1Z」「NW-WM1A」、ヘッドフォンアンプ「TA-ZH1ES」の4機種。「IFA 2016」の基調講演で社長兼CEOの平井一夫氏が明らかにした。
常識にとらわれることなく、素材や構造から見直して高音質を徹底的に突き詰めたという新シリーズ。今年3月にJEITAが規格化したポータブル機器向けの新しい4.4mm 5極バランス端子を備えている点も特徴だ。「ヘッドフォンによる音楽体験を“聴く”から“感じる”領域へ革新する」(同社)。欧州では10月以降に順次発売する。
中でも目をひくのは、黄金色に輝く「NW-WM1Z」だろう。これは、無酸素銅で作られたシャーシに金メッキを施したというものだ。またアンプからヘッドフォンジャックに至る内部配線にキンバーケーブル製の線材を用いるなど、まさに素材から見直した製品となっている。一方の「NW-WM1A」は、アルミニウム仕上げ。色を除き、外観に差異は見えないが、価格はNW-WM1Zが3300ユーロ、NW-WM1Aは1200ユーロと大きな差がある。
MDR-Z1Rは、新しいフラグシッヘッドフォンだ。70mm径のドライバーは、12万Hzの超高域まで再生する能力を持つという。グリルには「フィボナッチ数列」を参考にしたパターンデザインとし、ハイレゾオーディオソースを忠実に再現するとしている。このほかステンレス鋼のワイヤーメッシュを採用したハウジングプロテクター、人間工学に基づいてデザインされた本革イヤーパッド、βチタン採用の軽量ヘッドバンドなど、「すべてのコンポーネントがハイクラス」(同社)。価格は2200ユーロだ。
A-ZH1ESは、新しいリファレンスを目指して開発したという、バランス出力対応の据え置き型ヘッドフォンアンプ。PCMでは最大768kHz/32bit、DSDは22.4MHzまで再生する能力を持ち、新開発の「D.A(デジタル、アナログ)ハイブリッドアンプ」は、S-Master HXにアナログアンプを組み合わせたというものだ。価格は2000ユーロ。
このほか、ハイレゾ対応のワイヤレスノイズキャンセリングヘッドフォン「MDR-1000X」、同じくハイレゾ対応ヘッドフォン「MHC-GT7DW」や、Extra Bassシリーズのスポーツタイプワイヤレスヘッドフォン「MDR-XB80BS」「MDR-XB50BS」、ハイレゾ対応ウォークマンの新しいエントリーモデル「NW-A30シリーズ」なども発表している。A30シリーズは、3.1インチ液晶パネルにタッチパネルを搭載して操作性を高めたという。
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