今回体当たりするスマート家電は、リンナイのビルトインガスコンロ「DELICIA(デリシア)シリーズ」だ。本当はわが家に製品を借りて試してみたかったのだが、設置工事を伴う製品なので、今回はリンナイが東京・浜松町に構えるショールーム「Rinnai・Hot.Lab」を訪ねて体験させてもらうことにした。
リンナイは2007年に初めてのデリシアシリーズを発売し、以降モデルチェンジを繰り返しながら進化を続けてきた。今年の8月1日にはスマホやタブレットによる調理サポート機能に対応する最新モデルを発売。ラインアップはAC100V電源による給電と、トッププレートに調理のステータスなどが表示できる液晶モニターを搭載するトップエンドのほか、電源は3V 乾電池としてトップの液晶モニターをフロント側に付けたモデルの2つに大別される。
さらに乾電池タイプはビルトインオーブンとの接続機能の有無も選択できる。それぞれのラインアップにはホワイト、シルバー、ゴールド、ブラックのカラーバリエーションを用意。最近の傾向として、ホワイトやゴールドなど明るく見栄えするカラバリの引き合いが強いそうだ。
デリシアシリーズはガスコンロの“火加減”を巧みにコントロールすることで、調理に関するさまざまな手間を軽減するというコンセプトのもと開発された、総合熱エネルギー機器のメーカーであるリンナイらしいスマートな家電だ。実はスマホにつながなくても、スタンドアロンの調理家電としてかなり高度なフルオート調理機能を搭載している。
トッププレートに3口のコンロ、フロント側には水なし両面焼き対応のグリルを搭載する。普段、調理をしない時はフロント側がフラットなデザインになっていて、ボタンを押し込むとゆっくりとせり出してくる。その左右のパネルを開くと、より詳細に本体を設定するためのボタンが配置されている。そして最上位モデルはトッププレートに視認性の高い液晶モニターを搭載。3つのコンロと1台のグリルの調理ステータスを同時に表示できるというすぐれものだ。
トッププレートのパネルはドイツのSCHOTTによる強化ガラス。これにリンナイ独自のヒートオフ構造を組み合わせることで、トッププレートの温度上昇を抑えながら、煮こぼれなどによる焦げつきを防ぎ、汚れを拭き取りやすくしている。美しい外観をいつまでも保つための配慮に老舗メーカーならではの気配りを感じる。
リンナイが行った調査によれば、キッチンでの料理の失敗は大半が「火加減のコントロール」がうまくできなかったことに起因するものなのだという。その失敗をガスコンロが先回りしながらフォローできれば、料理が楽しく作れてスマートなキッチンライフが満喫できるという思想がデリシアシリーズの原点にある。全3口のコンロは、中央のシャフトに高精度な熱感知センサーを内蔵している。これがゴトクに乗せた鍋の底面に触れて、温度上昇を常時ウォッチしながら、温度の昇降に伴って火加減を自動で調節してくれる。
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