もう1つの特徴は、Wi-Fiを非搭載にし、Bluetoothを積んだこと。イマドキWi-Fiを持たないのは退化ではあるが(おかげでスマホからのリモート撮影もできない)、ユーザー層を考えるとBluetoothを使ったSnapBridgeの自動転送のみというシンプルさをとったのだろう。
SnapBridgeはBluetoothを使ってスマホとカメラを常時接続しておき、スマホとカメラが近い距離にある限り、撮影する端からスマホに写真を自動転送してくれるという機能である。スマホとカメラを用意し、指示に従ってペアリングすれば準備完了だ。
カメラ側の電源オフでも転送する設定にしておけば、撮影してカメラをオフにして少したつともうスマホに写真が転送されてるのは感動的ですらある。転送時は2Mサイズ(1620×1080)に縮小したものが送られる。Wi-Fiに比べると転送速度が遅いため、ファイルサイズを小さくするのは実用的だ。オリジナルサイズで全部転送されたら、スマホのストレージがパンクしちゃうし。
それに、ユーザーが求めるのは「撮った写真をその場でスマホを使ってシェアしたい」ことであり、SNSへのシェアなら2Mサイズで何ら問題はないのだ。ただ、今はちょっと大きめのスマホならフルHDのディスプレイを積んでいるわけで、ここは頑張って3Mサイズで(せめて長辺は1920ピクセルで)いってほしかったと思う。
さらに、自動的に署名を入れたり(署名入り写真をさっとアップできるのである)、スマホが持つ位置情報を写真に書き込んだりもできる。このアイデアと実用性は素晴らしい。
Bluetoothのため、画像1枚転送するのに10〜15秒ほどかかるが、Wi-Fiは接続時に時間がかかるため、それを考慮したらBluetoothの方が実用的だ。ただ、常時接続なのでうまくいっているときはメチャクチャ快適だが、何らかの原因で転送に失敗すると、ちょいと厄介だった。原因が特定できなかったので追求はしないが、安定して動作している限り、最高の機能である。
SnapBridge自体は2016年初頭の「D500」から搭載されているが、この機能が喜ばれるのはD3400のような入門機やコンデジであり、その意味でD3400でこれが使えるのは素晴らしいのである。常時接続を行っていてもバッテリーの持ちは素晴らしい。この機能、もっといろんなデジカメで採用してほしいと思う。
そんなわけで、AF-Pレンズの登場とSnapBridge採用でD3400はスマホ時代のエントリー向け一眼レフとして注目のカメラなのだ。
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