PlayStation VRでは、前述したVR対応ゲーム以外にも、PlayStation 4で扱うコンテンツ全てがVRヘッドセットの仮想空間の中で楽しめます。
「シネマティックモード」を利用すれば、暗い仮想空間内の約2.5m先に大画面が浮かび上がり、映画館のスクリーンを独り占めしているような感覚でさまざまなコンテンツを視聴できます。画面サイズは小(117型相当、視野角54度)、中(163型相当、視野角71.5度)、大(226型相当、視野角90度)の3段階から選択可能です。
Blu-ray Discはもちろん、YouTube、NETFLIX、Amazonビデオのようなネット動画の視聴、そしてネットワーク接続した「nasne」にアクセスして「Torne」アプリから録画した番組やリアルタイムのテレビ番組まで視聴できてしまいます。
ソファに寝っ転がったとしても、首を傾けるとそのまま画面が追従してくるのではなく、あくまでも映し出される画面はそのままの位置が保たれているので、違和感なく視聴できます。
ただ、このシネマティックモードでは、2Dコンテンツが最大960×1080ピクセルの解像度になることと、3Dコンテンツも2D表示しかできない点は注意が必要です(PlayStation VR自体は5.7型1920×1080ピクセルのOLEDディスプレイを搭載)。
さらにオマケとして、PlayStation VRのプロセッサーユニットに、PlayStation 4以外のHDMI出力ができる機器をつなぐと、そのままVRヘッドセットで楽しめることが確認できました。
もちろん表示方式は目の前に2Dの大画面が出現するシネマティックモードになりますが、普段使っているWindows PCやスマートフォン、メディアプレーヤー、ゲーム機など、ありとあらゆるものがVRヘッドセットで表示できます。PCのWebブラウザなどを映しても大して面白くないのですが、PC用ゲームを大画面でプレイしてみると感動モノです。
普段使っているテレビの画面サイズと比べると、シネマティックモードの大画面はものすごい迫力があります。PlayStation VRをせっかく買ったのであれば、積極的に利用してみたくなる機能です。
PlayStation VRを使ってみて、不満というか困ったことをあえて挙げると、没頭して遊んでいるうちに目の周囲が蒸れてきて気になりました。プレイ中はかなり興奮しているせいもありますが、蒸れて不快になってきたら、ゴーグルを前にスライドして換気すると開放的な気分になれます。レンズや鼻パッドが汚れたらマメに拭きましょう。
また、これは個人差がありますが、車酔いのような「VR酔い」が発生しやすい人は長時間のプレイが厳しいかもしれません。
仮想空間内で自分の手のように使えるPlayStation Moveですが、細かい操作をするには結局DUALSHOCK 4に持ち替えないといけなくて、これが面倒に感じました。VRヘッドセットが顔を覆っている状態では手元が見えず、どこにDUALSHOCK 4やPlayStation Moveがあるか分かりません。結局はヘッドセットの隙間からのぞいて位置を確認しなければならず、現実世界に引き戻されてしまうのはもったいないです。
それから、シネマティックモードはとても楽しくて大迫力で便利なのですが、横方向の解像度が最大960ピクセルに制限されるので、画質的な不満がないわけではありません。
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