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» 2016年12月29日 06時00分 公開

スゴイ技術に驚いた2016年“白物家電”ベスト5滝田勝紀の「白物家電、スゴイ技術」(2/3 ページ)

[滝田勝紀,ITmedia]

晩ご飯のメニューを相談できるヘルシオ「AX-XW300」

ヘルシオ「AX-XW300」

 過熱水蒸気で調理し、必要な栄養素を残しつつ、余計な塩分や油を落とすことでヘルシーな料理に仕上げるオーブンレンジがシャープの「ヘルシオ」だ。いわゆるスチーム系オーブンレンジの元祖であり、その実力はよく知られているが、今回のヘルシオはそこがスゴいのではない。注目したいのは、基本機能の向上とともに、音声で今夜のメニューを相談できる“AIoTデバイス”に進化したところ。ちなみにAIoTとは、AI(人工知能)とIoT(モノのインターネット)を組み合わせた造語だ。

 主婦にとって最も悩ましいことが、毎日の献立をどうするか決めることだという。この悩みをしっかりと解決するため、シャープは新開発のクラウドサービス「COCORO KITCHEN」とヘルシオを連携。例えば、「今晩、何作ろう?」や「冷蔵庫に豚肉と卵があるけど何か作れる?」などと本機に話しかけると、AIが季節や天気、調理履歴などを考慮して、クラウド上にある豊富なメニューの中から、おすすめのメニューを提案してくれる。

「鶏だんごの中華あんかけ&サラダはどうですか?」(ヘルシオ)

 クラウド上に保存されているメニューは、発売時点で約1000種類ほど。クラウド上のメニュー数はどんどん増えていくので、各家庭の使い方によって、飽きのこない献立を提案することが可能だ。さらに、家族の嗜好を相談内容や利用状況から、AIが自動的に学習していくので、使うほど“オンリーワン”なヘルシオに成長していくという。

 さらに、主婦にとってさらなる悩みが、冷蔵庫にある残り物をどう使うか? そんな時も使いたい食材などを明確にしながら、「サッと作れるメニューは何?」や「今晩、何作ろう?」といった感じで自然に話しかけることで、ヘルシオが最適な献立を提案してくれる。また、病気などの家族がいる家庭で、食事制限がされている場合でも、疾病ごとにおすすめのヘルシー食セットやカロリーに適したメニューもあり。

 まさに至れり尽くせりなIoT機能であり、現在、最も理想的なオーブンレンジといっても過言ではないだろう。

野菜を育てる? 冷蔵庫、三菱電機の「WXシリーズ」

三菱電機の冷蔵庫「WXシリーズ」

 昨今の冷蔵庫は単に保存するだけではなく、食材の鮮度を高い状態で維持するための機能がポイントになっている。美味しい料理に仕上げるために必須な調理家電的な側面が強くなってきた。実際に各メーカーがそういった高機能の開発にしのぎを削り、その様相は“野菜室戦争”、“冷凍戦争”などと呼ばれている。

 そんな中、三菱電機の最新冷蔵庫である「WXシリーズ」は、鮮度を維持するどころか、保存した野菜を店舗などで購入した状態以上の野菜に成長させるという、まさにウルトラC的な機能を搭載した。「朝どれ野菜室」がそれ。朝収穫したばかりの野菜のように、みずみずしく新鮮に保ち、栄養素が増える野菜室だ。

 他メーカーの冷蔵庫にも一見そういった機能があると勘違いされがちだが、大きな違いは、栄養素を増やすという点。他の冷蔵庫は、あくまでも栄養素をなるべく減らさないように、つまり減衰率をいかに下げるかを考えているが、WXシリーズはまるで太陽光をいっぱいに浴びた野菜畑のように、野菜の鮮度が長持ちさせる。

 これは野菜室内に赤、緑、青の3つのLEDを搭載することで野菜室内に擬似的に1日の光の変化のサイクルを作り出し、光合成によって野菜の栄養素を増やすというのもの。イキイキとみずみずしくなるとともに、本来保存中に減ってしまうビタミンCを増やすことができるのだ。

野菜室内に自然界の光のリズムを再現

 さらに、野菜室内に仕切りを設けて密閉性を高めることで、野菜の水分蒸散を抑制。鮮度を保持する機能も加わった。また、従来機から評判の高い機能である「氷点下ストッカー」や「切れちゃう瞬冷凍」と合わせ、より活用したくなる冷蔵庫に仕上がったといえる。

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