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やっとミラーレス一眼の時代がやってきた――2016年を振り返りながら2017年のデジカメトレンドを予想してみよう(1/3 ページ)

» 2017年01月02日 06時00分 公開
[荻窪圭ITmedia]

 あけましておめでとうございます。

 2017年のデジカメ界はどうなるか! って考えてたのだけど、2016年に各社のフラッグシップがおおむね出そろってるから、なかなか難しいのだよね。その辺を踏まえ、2016年を振り返りつつ2017年の話をしようかと思うわけである。

2016年の前半はフラッグシップ一眼レフ勢ぞろい

 2016年前半は「一眼レフ」の年だった。

 オリンピックイヤーということもあってニコンの「D5」と「D500」、キヤノンの「EOS-1D X Mark II」とスポーツ撮影に向いたフラッグシップモデルが相次いで登場。

 夏近くなると、ペンタックスが初のフルサイズ一眼レフ「K-1」を投入するし、キヤノンはフルサイズの標準機ともいえる「EOS 5D MarkIV」が登場。

ペンタックス「K-1」。コンパクトだがずっしり重いペンタックス初のフルサイズ一眼レフ

 各社とも一通り一気に出してきた感がある。

 ペンタックスのK-1は面白かったなあ。モニターからにょきっと足が映えてくにくに角度を変えられるとか、冗談でもなかなか思いつかないでしょう。

 実用の一眼レフとしてはニコンやキヤノンに一歩譲るとしても、趣味の一眼レフとしては最高なんじゃないかと思う。

 そんな中、今年来そうな製品というと、ニコンのミドルクラスのフルサイズ機。軽くて使いやすい「D750」は2014年9月発売なので、今年あたり後継機はありそうだ。さらにニコンの「D610」やキヤノンの「EOS 6D」といったフルサイズのエントリー機もここんとこ姿をみない。来そうといえば来そうだけど、こないような気がする。

 2016年4月、熊本を大地震が襲う。

 その影響で発表されたものの発売が延期されたカメラ、発表自体が延期されたカメラが多く出た。ソニーセミコンダクタマニュファクチャリングの「熊本テクノロジーセンター」が被災したためだ。ここはデジタルカメラのイメージセンサーの生産もしているのである。

 ソニーをはじめとする各社とも大変だったろうと思う。心よりお見舞い申し上げます。

 それもあり、ミラーレス一眼の新製品は2016年後期に集中したわけだが、それがスゴかった。

2016年後半はミラーレス一眼の進化に瞠目

 「D5」や「EOS-1D X MarkII」や「K-1」といったフルサイズ機が出ていながら2016年の印象は「ミラーレス一眼の年」だった。

 オリンパスと富士フイルムとパナソニックの3社に注目してみよう。この2社は前期と後期で主力機をそれぞれ出してきた。

 オリンパスは年初に「PEN F」を、年末に「OM-D E-M1 MarkII」を投入。富士フイルムは年初に「X-Pro2」を、秋に「X-T2」を投入。パナソニックはミドルクラスになるが「GX7MK2」「G8」と2機種投入した。

 この3社の共通点は何か。

 どれも、前半に出たのが上面がフラットでファインダー(EVF)が左上についている、いわゆる「レンジファインダースタイル」のカメラ。後半に出たのが光軸上にファインダー(EVF)がありぴょこんと飛び出してる、いわゆる「一眼レフスタイル」のカメラであるということ。

パナソニックの「DMC-GX7 MarkII」
パナソニックの「DMC-G8」

 面白いよねえ。

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