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ソニー初のロボットプログラミング教材「KOOV」で学んでみた山本敦の「体当たりッ!スマート家電事始め」(3/4 ページ)

» 2017年02月19日 06時00分 公開
[山本敦ITmedia]

おじさんがKOOVを体験してみた

 今回もまた、筆者は「KOOVアドバンスキット」をお借りして自宅で体当たり取材を試みた。果たして40代のおじさんでもKOOVを楽しみながら、ロボットプログラミングを学ぶ喜びが得るのだろうか。

 アドバンスキットには全部で302ピースのブロックと付属パーツ、24個の電子パーツが含まれている。ブロックは赤や黄色、青、緑と華やかな色合いのクリアパーツ仕様。凹凸を組み合わせて自由自在に形がつくれる。レゴの標準的なブロックよりも1個単位のサイズがやや大きめに作られているので、小さなお子様でもハンドリングしやすいと思う。

 電子パーツには駆動系のDCモーターやサーボモーター、4色のLED、音表現を可能にするブザー、光・赤外線フォトリフレクター・加速度・プッシュスイッチなどのセンサーが含まれる。ブロックを組んで作った“鳥”や“消防車”を動かして、“バイオリン”や“ギター”が鳴らせたりする動きを伴っているところがKOOVの飽きないポイントだ。

ギターはセンサーの部分を指で押さえると音が鳴る。押さえる指の距離で音が変化する

 アプリケーションはWindows 10のPCにインストールしてみた。立ち上げると「がくしゅうコース」のほか「ロボットレシピ」「じゆうせいさく」「コレクション」などのメニューが並ぶ。ユーザーの名前とアバターを登録すると、よりKOOVの世界と一体になれて気持ちが高まってきた。

KOOVで学習を始める前に自分のアバターを作ろう

 取りあえず「がくしゅうコース」の「はじめてのロボットプログラミング」のメニューから始めてみると、すごろくのマップのような画面が表示される。全部で6つのステージをクリアしていくと、順番に効率よくプログラミングの基礎が学べるという仕掛けだ。入門編として、簡単なブロックとプログラムを組んでLEDランプを光らせるというコースから挑戦した。はじめにアドバンスキットの多彩なブロックの中から課題のオブジェを作成するために必要なパーツの総覧が表示される。複雑な作例であっても、PCの画面にアニメーション表示される「3D組み立てガイド」を見ながら自分のペースで組み立てていける。

がくしゅうコースを実践。ロボットが動く仕組みを丁寧に説明してくれる
がくしゅうコースから「LEDを光らせよう」のメニューを学習する。画面の指示に従ってパーツをそろえる
LEDを光らせる間隔をプログラミングから調節できる

 プログラミングを入力する画面も、子どもが直感的に理解できるようにブロック状のパーツをつなぎながらコードを記述していく「ビジュアルプログラミング」が採用されている。例えばLEDを光らせる秒数を変えたりしながら、プログラムに手を加えることで、パーツを組んで作ったオブジェがどのように反応するのか目で確認できる。色んな要素が「ティンカリング=いじくりまわす」できるので、大人もおおいにクリエイティビティが刺激されて楽しい。もしブロックを間違えてプログラムを組もうとしたときには、画面上にアラートが表示されて、何が間違っているのか、不足しているのかを「相棒」と呼ばれるキャラクターが教えてくれる。

プログラミングの方法が間違っているとアラートを表示。間違っている箇所を指摘してくれる

 KOOVのブロックは、シンプルに見えて意外に奥が深い。それぞれの形の特徴をよく理解して、上手に組み合わせればブロック数が許す限り大小いろんな形のオブジェを組み上げて遊べる。がくしゅうコースに含まれる「ブロックアーティストになろう」というメニューを開くと、ブロックの種類や安全な着脱の扱い方などキホンに始まり、アイデアを形に変えるヒントが学べる。こちらも全部で6つのステージに分かれている。

 それぞれのステージには、ユーザーの理解度をテストするための簡単なクイズが仕込まれていて、ブロックとプログラムを組んだり、クイズに正解すると「バッヂ」を集めて、ホームメニューの「コレクション」に並べられる。ゲーム感覚でロボットプログラミングの楽しさが身につくこともKOOVの特徴だ。

途中クイズ形式の設問も登場。正答すればプログラミングへの理解度を深められる
コースをクリアするとバッヂが集まっていく

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