くびれのあるハンドブレンダーに込められたブラウンの新しいデザイン哲学(1/3 ページ)
ドイツの高級家電メーカー、Braun Household(ブラウン)から登場した「マルチクイック9 ハンドブレンダー」(以下、MQ9)。グリップを握る力で回転速度が変わる「スマートスピードテクノロジー」や、シャフトが上下に伸縮して刃の回転する範囲を拡大する「アクティブブレードテクノロジー」を搭載したパワフルなハンドブレンダーだ。そして”くびれ“を持つ独特のデザインも特徴。来日したブラウンのヘッド・オブ・デザイン(デザイン責任者)、デュイ・フォン・ヴー氏にMQ9に対するこだわりを聞いた。
――2年前、ドイツの「ブラウンミュージアム」でインタビューした際、新しい世代のために新デザイン言語「ストレングス・オブ・ピュアの10のデザインの原則」を作ったと伺いました。それは現在も変わりませんか?
フォン氏::長きに渡りブラウンのヘッド・オブ・デザインを務めたディーター・ラムスは、「より少ない方がいい、Less is Better」と言い、長らくグッドデザインの原則とされてきました。それが「グッドデザインの10の原則」です。しかし、今の時代のオペレーションとはズレが生じていたので、後を継いだわれわれは、あえて変えることにしました。それが新しいデザイン言語「ストレングス・オブ・ピュアの10のデザインの原則」。これに関しては今もなお変わっていません。
ストレングス・オブ・ピュアの10のデザインの原則
- 削ぎ落とされたデザイン要素
- 幾何学的要素が生む“流星フォルム”
- シンメトリーと操作性
- 秩序がもたらす調和
- 見分けやすいインタフェース
- 特徴的な形状
- 象徴的なディテール
- 装飾性を排した機能的な有意味なライン
- シンプルな色と質感
- 一貫した製品設計
――新製品の発表会ではスライドで1950年代からさまざまなブラウン製品を紹介しました。それはなぜですか?
フォン氏: 未来に向けて視線を向けるとき、大切なことは今の自分たちに常に質問を投げかけることです。何かを変えようとするときは、どのように変えたらいいかという質問、自己への問いかけが必ず必要になります。エコシステムは従来型ですが、そこにデジタル化が進む現在、プロダクトを産み出すためには問いかけをしっかり考えて、それに対して回答を出していくことが重要です。未来を定義するためには過去から繋がっている部分をしっかりと考えることが大事です。
――つまり、ハンドブレンダーが過去から継承され、未来に向けたプロダクトだということを強調したかったのでしょうか?
フォン氏: その通りです。ハンドブレンダーは1966年に初代モデルが登場して以来、見た目や細かな機能の進化はしているものの、構造やユーザーを意識したデザイン(ユーザーインタフェース)という意味では大きく変わっていません。ただ、当時はハンドブレンダー自体が珍しかったため、技術面のイノベーションは今よりも著しいものがありました。なぜハンドブレンダーが作られたのか? という理由が今よりもはっきりしていたように思えます。今回私たちがそうした過去の事象をみて、“より良くできる部分”を探したことを強調したかったのです。過去を見ながらも未来へ打ち出したデザインであるという意味で、当然レトロデザインとかそういう意味ではありません。
――確かにMQ9には未来感があります。近年は「黒×シルバー」という配色にこだわっているように思えますが、理由を教えてください
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
「菜の花がおかしい」――イラストレーター制作うたうマラソン大会ポスターに指摘相次ぐ 事務局がAI使用明かす【訂正あり】
-
2
「ペンギンを返して」 Suica新キャラ候補3案公開でSNSに戸惑いの声 一般投票は8日から
-
3
くら寿司、10%割引の“適用漏れ”を謝罪 レシート持参で返金へ ちいかわコラボのお詫び施策
-
4
iPhone 18シリーズ発表、今年はPro・Pro Maxのみ なんと“無印”なし 価格は21万9800円から
-
5
幻の「ちいかわ」コラボ第3弾皿、捨てちゃうの? くら寿司に聞いてみた
-
6
「ランジェリーパープルじゃない」「買おうと思ってたのに」 iPhone 18 Pro/Pro Maxの色に落胆の声
-
7
「iPhone Duo」発表 Apple初の折りたたみスマホ 36万4800円から
-
8
藤井風のリサイタル、公式サイトがインターネット老人会すぎると話題 公民館のチラシみたいだけど東京ドーム開催
-
9
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
-
10
「ペンギンを返して」→「3匹全部採用して」 批判殺到のSuica新キャラ、ファンアートが空気を変えた? SNSの声
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR