「PEN Lite」として登場したPLシリーズももうPL9。EVFを持たないエントリー向けミラーレス機の定番モデルとしてすっかり定着したわけで、基本デザインもここ数年ブレてないのでマイナーチェンジモデルかと思われるかもしれないが……というか、最初そう思ってましたすみません。
それが使ってみると中身がすっかり新しくなっており、レスポンスが良くなって撮影や再生が快適になってるし、Bluetoothを搭載してスマートフォンとの連携も良くなってるし、なんと内蔵フラッシュも復活しているのであった。
自撮りを楽しもうってコンセプトをより進めた感じである。
PENシリーズの特徴はユーザーの女性比率が多いことで、デザインもちょっとそれを意識して質感重視のちょっとおしゃれな感じになってるわけである。
撮影機能も「人を撮る」ことを意識した進化を遂げてるので人を撮る話から。
従来通り、顔検出+瞳検出機能は健在。新しくなったのは「iAUTO」(人物、風景、夜景など、カメラが被写体やシーンを識別し、ポートレートや風景などの撮影モードを自動的にセットする機能)時に画面に「美肌ボタン」(正式には、eポートレート)が付いたこと。画面タッチでオン/オフできる。
この機能は以前から(シーンモードの中に)あったけど、多くの人が使うであろうiAUTOから使えるのはイマドキのエントリー機としてはすごく正しい。
肌がほどよい感じで滑らかになってるのが分かるかと思う。
これで明るい単焦点(今回は45mm F1.8を使用)でも引っ張り出すとより被写体に喜ばれる感じに。
さらに自撮り時はモニターが下開き。
モニターが下に180度開くってどうよ、とカメラ好きに聞くと「三脚使った自撮りができない」って身も蓋もなかったりするんだが、自撮りを普通にしてる人たち(主に女子)に聞くと下開きの方が見やすいという。それは同感。さらに、タッチパネルでシャッター、再生、セルフタイマーなんかもセットできるわけで、自撮り時にタッチパネルを使うなら下に開いた方が絶対に押しやすい。
つまるところそういうことである。
もう1つ、フラッシュが内蔵されたのも評判良かった。逆光での自撮りで日中シンクロがかかるからかと。
確かに。室内での撮影より、逆光で人も背景も明るく撮す、となるとフラッシュを光らせるのが一番手っ取り早いわけで、旅行時風景をと一緒に撮ろうとしたら背景の方が明るくて顔が暗く……かといって顔を明るくすると背景がトんじゃうとかざらにあるものな。
さらにもう1つ。
オリンパスといえば「アートフィルタ」なんだがそれに新しいのが追加された。「ネオノスタルジック」……要するに「昭和フィルタ」だ。わたしは勝手にそう呼んでるのである。
特に人を撮るとよく分かる。昭和のプリントっぽくなるわけで、これ、暗所でフラッシュを焚くと最高に昭和っぽい。
これはなかなか面白い。面白ければいいのかというと、少なくともPLシリーズにおいてはいいのだ。
さてもうちょっとカメラの話も。
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