電子ダイヤルは1つだけだがまあ画作りを細かくセッティングしたい人向けのカメラではないので問題ではないだろう。
エントリーユーザー向けの親切な機能として、シーンモードやAP(アドバンストフォト)モードのUIについても触れておきたい。これは「E-M10 MarkIII」から採用されたものだが、このように目的別、機能別に一覧から選べるようになった。
凝った撮影機能って「それを知らないと使えない」のが難点なわけだが、これによってアプローチがすごく楽になったのである。
例えば夜景をさっと撮りたくなったらシーンモードから夜景→手持ち夜景と選ぶだけでいい。すると高感度で連写+合成の画像を撮ってくれる。
これは「存在を知らないと使う機会がないような撮影機能にアプローチする機会を増やす」という意味ですごく良い。
もう1つ注目したいのはBluetooth対応。あらかじめアプリでペアリングしておけば、カメラの電源がオフでもスマートフォンからBluetoothをトリガーにしてカメラを起こして中の写真を転送することもできるし、カメラ側であらかじめ転送予約をかけておく(再生モードからボタン1つで予約のオンオフができる)とそれを自動的に転送してくれるとか、なかなか便利で、PLシリーズに相応しい機能といえよう。
残念なのは、USB充電に非対応なこと。そろそろ対応してほしい。
もう1つはレンズキットに付属する標準ズームレンズ。薄型電動ズームで携帯性が高くて非常に良いのであるが、14-42mm、つまり35mm判換算で28mmスタート。自撮りを考えた場合、これだと3人入ってギリギリ。12mmスタートのエントリー向けズームレンズがそろそろ必要だろう。
でも着実に進化してきっちりイマドキの製品になってきた。スマートフォンとの連携や自撮りも強化されてるし、何より、このクラスでは随一のボディ内手ブレ補正搭載というのはポイントが高い。
ボディ内手ブレ補正搭載スナップカメラとしていい感じに仕上がってるのである。
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