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これはもう高級インテリア? ソニー、人工大理石を使った4K超短焦点プロジェクター「LSPX-A1」発売

» 2018年03月13日 15時22分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

 ソニーは3月13日、居住空間に調和する“Life Space UX”シリーズの新製品「LSPX-A1」を発表した。1月に米国ラスベガスで開催された「CES 2018」で展示し、既存のオーディオ&ビジュアル機器とは一線を画す外観と素材で注目を集めた4K超短焦点プロジェクターだ。日本では4月1日から受注生産方式で販売する。価格は238万円(税別)。

「LSPX-A1」
スピーカーの音を出し、スムーズな吸排気のために側面はメッシュ状になっている

 天板には建築素材としても使われる人工大理石を採用し、アルミフレームに木製の棚を組み合わせた高級感のあるデザイン。スピーカーを内蔵した本体はメッシュ状の樹脂素材で覆い、背面にはケーブル類を収納するカバーも用意した。棚板の下には別体のサブウーファーを配置(移動可能)できるなど、徹底して本体以外の部分を隠せるように配慮している。Bluetooth(BLE)対応のシンプルなリモコンも専用にデザインしたもので、人工大理石を思わせる色と質感としている。

天板は投写距離をかせぐために光の広がりに合わせてカットされている。レンズカバーなどはなし。上に物を載せることは難しそうだ
床に置かれた黒い箱が付属のパッシブサブウーファー。アンプは本体側にある
リモコンは樹脂製ながらも色と質感を人工大理石に近づけた

 左右のアルミフレームは上部が有機ガラス製のツイーターになっている。Life Spase UXのグラスサウンドスピーカーと同様、ガラスをアクチュエーター(振動子)で振動させて音を周囲360度に広げる仕組みだ。また、人の声を含む中音域を担当するミッドレンジスピーカーは、本体左右の他に背面にも搭載した。背面から斜め上向きに音を出し、映像を投影した壁に反射させることで「音像を上に持ち上げる」(同社)という。セリフなど重要な音が画面から聞こえるようになる。

有機ガラス製の振動ツイーター

 光学系は2017年発売の「VPL-VZ1000」に準じた仕様だ。超単焦点レンズと画像処理により、壁際に設置するだけで85インチから120インチの大画面を映し出す(Z1000は80〜120インチ)。120インチの場合、本体を壁から24.5cm離す必要があるという。パネルは4K解像度のSXRDで、光源は青色レーザーと蛍光体を組み合わせた。輝度は最大2500lm(ルーメン)で、HDR 10およびHLG(Hybrid Log Gamma)コンテンツに対応。超解像処理「リアリティークリエーション」のLSIも搭載し、Blu-ray Discやデジタル放送などフルHD以下のコンテンツも4K信号に変換、表示する。

入出力端子。HDMI入力は3系統
メニュー画面

 本体サイズは約1255(幅)×559(奥行き)×470(高さ)mm。重量は約75kg。なお、購入の際には事前にソニーのスタッフが設置場所を訪問し、画面の明るさを十分に確保できるかを確認するという。

 “Life Space UX”は、電化製品を生活空間の中に足していくという“モノ”中心の発想から脱却し、居住空間に調和する家電の在り方を考えた取り組み。ソニーは2014年1月の「CES 2014」でLife Space UXのコンセプトを発表し、これまでに4K超短焦点プロジェクター「LSPX-W1S」、LED電球スピーカー「LSPX-103E26」、ポータブル超短焦点プロジェクター「LSPX-P1」、グラスサウンドスピーカー「LSPX-S1」を商品化している。

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