スマホの端子が変わったのだから、リスニングスタイルも環境に順応させることが素直な生き方なのかもしれない。iPhoneの場合はLightning接続のデジタルイヤフォン「EarPods」がパッケージに付属するのでスムーズな移行ができる。HTCのU11も同様にUSB Type-C接続のイヤフォンを同梱している。
スマホの仕様変更のせいで、イヤフォンを買い足すことに抵抗を感じるという方もいるだろう。でも、デジタル接続になると良いこともある。
例えばiPhoneの場合。7/7 Plusが発売されてから、オーディオメーカーから誕生したLightntnig直結タイプのイヤフォンの中には、高品位なDACを搭載した音にこだわりのあるモデルや、スマホアプリと連携してノイズキャンセリングや外音取り込みの機能などが楽しめるパイオニアの「RAYZ Plus」、スマホアプリのイコライザー/サラウンド機能を持つラディウスの「HP-NHL21」などの付加価値付きのモデルが増えている。デジタル接続のイヤフォンには、スマホとつないだリスニング体験の拡大・向上を引き出せるポテンシャルがある。
一方、スマホにデジタル接続用の端子が1系統しかない限り、イヤフォンを使っている時にスマホの充電ができなくなったり、他のアクセサリーが使えなくなる課題がある。パイオニアのRAYZ Plusはこの課題をクリアしたイヤフォンだ。プラグ部分にLightningのメス型端子も搭載している。USB Type-C接続に対応するAndroid用モデルの登場にも期待したい。
またイヤフォンにハイレゾ対応のDACやノイキャンの機能などを加えてしまうと、イヤフォンを使っているだけでスマホのバッテリーが今までよりも早く消耗するのではと心配になる。オーディオメーカー各社は半導体のメーカーと連携しながら、スマホから最低限の電力供給を受けるだけで駆動できるイヤフォンやヘッドフォンの開発に力を入れている。筆者もふだんRAYZ Plusを使いながら、イヤフォンのせいでiPhoneのバッテリーが速く減る感じがしたことはないが、今後デジタル接続のヘッドホンやイヤフォンの種類が増えてくれば、多少製品によって体感の差が現れてくる可能性はある。
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