インタビュー
» 2008年05月14日 11時20分 UPDATE

女性編集長のホンネ対談:2人の編集長が語る“Web媒体の魅力”――GLOBIS.JP×Business Media 誠 (4/4)

[聞き手:房野麻子,Business Media 誠]
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同年代の女性編集長として、そしてこれから

――吉岡さんも加藤さんも女性編集長ですが、編集長になったとき、どう思われました? 女性ということを気にすることはありますか?

加藤 「やだ! やだ!」って思いました(笑)。本当は、取材したり、記事を書いたりする、ただの“職人”であり続けたかったのです。でも、どうしても「こういうものがあるべき」と思って、ほとんど1人で立ち上げさせてもらったメディアなので、仕方がなかった。役職って自分が付けるものではなくて、人から見て相応しいかということが重要と思っているので、早く良い媒体を作って、その媒体にふさわしい自分になりたい、という感じでしょうか。その意味で焦りはありつつも、今は、良いものを作ることしか頭にないですね。良い媒体に育て上げるまでは頑張るという責任感の表れとして、「長」という肩書きをいただいている感じです。社風のおかげか、女性だからという苦労は幸いにしてあまりないです。吉岡さんはどうですか?

吉岡 私もいままでずーっとヒラの編集部員で、「長」という肩書きがついたことがなかったので、最初は戸惑いました。何が驚きって、「こんなに雑用があるのか!」と(笑)

加藤 本当にそう! 予算とか考えなくちゃだし、会議は増えるし……愚痴になってきた(笑)

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吉岡 記者をやっていた頃は、「記事を書くのが仕事」「良い記事を書いて、たくさんの人に読まれることだけ考えてればいい」だったのに、今は、1日が終わって、他のみんなが帰ってから、ようやく私が記事を書いていい時間になる(苦笑)。だから、吉岡が取材して記事を書いてないのは、怠けているわけじゃないんです、いつか書きます、と言い訳してみる……。

加藤 あー、同じです。プレイングマネジャーって呼ぶんですって? こういう人たち(笑)

吉岡 そう、プレイングマネジャー。私の場合、プレーヤーとしてもマネージャーとしても、非常に中途半端で心苦しいですが。

加藤 お互い、ビジネスパーソンのためのメディアを作っているので、「職人だから」と言ってマネジメントの大変さから逃げずにいることが、読み手の心に沿えるという意味でも、良い経験かもしれませんね。

吉岡 今どきはプレイングマネジャー型の中間管理職が多いですからね。読者と共感できていいかもしれません。以前、「今、最も有名なパティシエは“悩めるプレイングマネージャー”だった」という記事を書いたこともあるんですよ。女性だから、というのはどうかなあ? もともと貫禄がなくて押しが弱かったのが、最近は「編集長」という肩書きに助けられているかもしれません。

――普通の記者や編集者に戻りたいと思うことはありますか?

加藤 それはないですね。自分の器が、「こうありたい」という姿に対して小さすぎて戸惑っているだけで。

吉岡 ある程度、育っている媒体の中で記者をやるのと、これからの媒体を育てるのはまったく違う仕事なんですよね。今は「誠君」という子どもを生んで育てている気分なので、とりあえず誠君が独り立ちするまでは、記者職に戻らずに“母親業”を頑張ろうと思っています。

加藤 私も同じです。肩書きをふりかざすのは嫌ですが、そのおかげでいろいろチャレンジできるのは有難いですし、そろそろ責任感を持って社会に恩返ししなきゃ、というところもあるので。私も子育て、楽しみながら、頑張ります。

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