警察の重要書類ってどうやって捨てるの?誠 Weekly Access Top10(2008年5月24日〜5月30日)

» 2008年06月05日 17時29分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

 先週もっとも読まれた記事は「外で飲むコーヒー、男性は『マック』女性は『スタバ』」。ちなみに記者の場合、金欠のことが多いので「マック」。しかし給料日後2〜3日は、ちょっとぜいたく気分を味わうため「スタバ」だ。調査結果では「ドトール」や「モスバーガー」などがランクインしていが、みなさんは外でどんなコーヒーを飲んでいるのだろうか?

警察の重要書類はカチンコチンの紙に

 以前からちょっと疑問に感じていたことがあった。それは警察署で作成される書類はどのように処分されるのか? ということ。焼却炉を置いて燃やす、ことは想像できるが、設置場所や近隣のことを考えれば、すべての警察署で置くことはできないだろう。であればシュレッダーだろうか? とはいえオフィスに置いてあるようなシュレッダーだと、細断された紙をつなぎ合わせて読むことが可能だ。大型シュレッダーであれば細断された紙を圧縮することで、判読することはできなくなる。それにシュレッダーは本体が大きく、価格も1000万円ほどするモノもあるため、場所と予算が厳しければ設置は難しいだろう。

 それでは供述調書のような重要書類はどのように処分されるのだろうか? その答えを東京ビッグサイトで開催されている「2008NEW環境展」(6月3〜6日)で教えてもらったのだ。記者が環境展で目にしたのは少し変わったトラック、その名も「シュレッダーマン」(アイバ)。4トン・トラックの荷台を改造したシュレッダーマンは、書類を細断→かきまわし→圧縮→固形にしてしまう。

2008NEW環境展で展示されていたシュレッダーマン

 しかもシュレッダーマンに設置している紙の投入口は大きいのだ。つまりダンボールのままポイと捨てると、大きな刃がダンボールごと細断して、細かくバラバラになった紙は赤いホースを伝って、圧縮機の中に入っていく。そしてカチンコチンになった固形の紙が、出口からポンと出てくるのだ。この固形化された紙を読むことはできないだろうか? と思った記者は力の限り、紙を砕こうとしたが、破片すら手にすることはできなかった。

シュレッダーマンの細断機(左)、ダンボールをそのまま入れることができる(投入口)

固形化された紙はトイレットペーパーに

 それにしも、この流れ作業を見ていると、まるでシュレッダーマンが大きなオモチャに見えてくるのだ。できたてほやほやの固形の紙が出てくる光景は、大きな鶏がタマゴを産んでいるようだった。

 シュレッダーマンは1時間で、約500キロの紙を処理できる。出張サービスの基本料金は6万5000円で、重さ50キロまでなら処理費用は2万5000円。またCD-Rやホッチキス針、クリップが付いたままでも投入できる。

シュレッダーマンの排出口からは固形化された紙が出てくる(左)、細断機の中に入っている刃(右)

 シュレッダーマンの出張先は警察署のほか、裁判所、検察庁、病院などが多い。「警察署の場合、年2〜3回、シュレッダーマンは出張する」(担当者)という。ちなみに小さく固形化された紙は、製紙工場で再生紙トイレットペーパーに生まれ変わる。もしかするとあなたも「刃物で臀部(でんぶ)を刺し……」と書かれた警察調書からできた紙で、おしりを拭いているのかも。

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