“10倍銘柄を探せ!”だとか、そういうあおり文句は株を扱う雑誌ではよく見かけます。10倍はさすがになかなかありませんが、3倍、4倍銘柄なら筆者くらいのレベルでもたまに出会えます。「あれ、4倍になってる……。あのとき買っておけば……」と気付いて悔し涙を流すことが多いので、いつも大きな利益を出せているわけではありませんが。
筆者の話はともかく、2013年の間に日経平均株価はほぼ2倍になり、投資金額を3〜4倍にまで増やした人もいるのではないでしょうか。1年で3倍というと、年間の利息が200%となりますが、これは銀行預金や国債/社債などでは遠く及ばないパフォーマンスです。こと2013年に関しては、株に投資していた人が勝ち組でしたね。
ところで「外資ファンド」「ハゲタカファンド」というと、投資家から集めた資金を個人レベルでは難しい高パフォーマンスで運用しているイメージがあります。本作のハゲタカくんも、そのあだ名に恥じない運用をしてくれるなら、あずさもはるかも投資資金を預けたくなりますよね。
最近のバレンタインでの風潮“3倍返し”のとおり、1カ月で3倍なら、年利に直して3500%。これが遠くない日に日本中で繰り広げられるわけです。ただし投資するものはお菓子、もしくは小物やアクセサリーなど物納に限るところは難点ですね。さらに信託報酬も取らず、逆ザヤ状態でお返しする男性たちの心情を思うと涙が……。経済状況やファンドマネージャー(?)によっては3倍にならなかったり、元本割れで償還されるところも、現実の投資と似ていますね(笑)。
やはり投資は人を当てにすることなく、自分の勘と覚悟でやるのが面白いのではないかと思っています。
“3倍”というと個人的には赤いモビルスーツを思い起こします。それにしても、チョコがほしい……
本連載『カブ・ジェネレーション』が単行本『新感覚投資コメディ 株に恋して』(中経出版)となって、2013年11月26日に発売しました。ハゲタカくんのスピンオフや作者自身のしょっぱい過去、オススメ(?)優待情報などなど、本でしか読めない描き下ろしも盛りだくさん。あずさとはるかの投資を巡るドタバタコメディ、どうぞお楽しみください!
→『新感覚投資コメディ 株に恋して』(中経出版)
著者プロフィール:雄山スズコ
漫画家兼投資家。政治経済ジャンルに主に生息。2004年から投資を始める。中国株、日本株、各種外貨資産などさまざまな金融商品で痛手を負うが、こりずに挑戦中。著書に『政治萌え!〜国会ゆるゆる観察日記』(司書房)、『国会萌えコメディ 政界のまんががこんなにユルいわけがない』(集英社)。ぷら@ほ〜むで『国会萌えコメディ政界のまんががこんなにユルいわけがない』を連載中。公式サイト「桃熊薬局」。著作一覧はこちら。カブ・ジェネレーション単行本『新感覚投資コメディ株に恋して』(中経出版)が2013年11月26日に発売。「ハゲタカくんの華麗な日常」ほか描き下ろし漫画もたくさん。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング