本連載は、山本純子著、書籍『入門クラウドファンディング』(日本実業出版社刊)から一部抜粋、編集しています。
本書は国内外の諸事情に通じた気鋭のコンサルタントによるわが国初となる「クラウドファンディング」の本格的な入門書です。
不特定多数の人たちをフォロワーに変え、資金を提供してもらいプロジェクトを実現する仕組み――それがクラウドファンディング。クラウドファンディングが大きな注目を集める“本当の理由”とは? 単なる資金調達の手段を超えてプロジェクトの進め方を大きく変える、新しい“おカネの集め方”です。
キックスターターといった世界最大のプラットフォーム、莫大な資金調達をクリアしたプロジェクト、世界的映画監督が仕掛けたプロジェクトに対するさまざまな議論の応酬など、興味深いエピソードも満載。起業家(予備軍)やベンチャー経営者のみならず、一般企業の経営者必読の1冊です!
購入型クラウドファンディングは、実際にどのような流れで資金調達されるのでしょうか。ここでは、一番ポピュラーなプラットフォームを利用した場合を例に説明します。
クラウドファンディングを実施したいとき、まずはどこのプラットフォームを利用するか検討します。どこのプラットフォームを選ぶかは、企画内容や何を重視しているかで変わってきます。
プラットフォームによってそれぞれ得意な分野が違いますので、まずはそのプラットフォームでどのようなキャンペーンが実施されているかを見てみるとよいでしょう。気になるプロジェクトがあったら、実際に資金提供者として少額を支払ってみることも、サイトの使い勝手が肌で分かるので参考になります。もちろん、実際にそのプラットフォームを利用して資金調達をしたことがある人が身近にいれば、ぜひ話を聞いてみてください。
また、手数料や決済手段などがどのようになっているかも確認する必要があります。特に、開始したばかりのプラットフォームについては、会社概要や利用規約などを必ず確認しましょう。
プラットフォームを決めたら、資金調達希望者向け窓口に企画を送ります。この段階では、どのようなプロジェクトに対し、何の目的で、どのくらい資金調達をしたいのか、といった概要で十分というところが多いと思いますが、応募の要項やプラットフォームごとのガイドラインについてはきちんと確認するべきです。
クラウドファンディング・プラットフォームは、送られてきた企画を審査します。ガイドラインに合致しなかったり、クラウドファンディングの運用に不適格と判断されたものは承認されません。
企画が通ったら、いよいよクラウドファンディング・キャンペーンの内容の決定です。
まず下記の要素を改めて決定します。
プラットフォーム側も資金調達が成功するためのマニュアルを提供するなど、個別の相談にものってくれます。それぞれ決定すべき要素はシンプルですが、キャンペーンの成否を左右するとても大事なところなので、他の成功した事例を研究してじっくりと決めていきましょう。
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