このパワーストーン安いよね? 金銭感覚を狂わす7つのキーワードお金もセンス(4/4 ページ)

» 2015年01月15日 08時00分 公開
[森永賢治,Business Media 誠]
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無駄使いをしやすい状態にあることを「自覚」

(4)自己投資:

 習い事、英会話、資格取得などは結構お金がかかるものである。しかし、次なる人生のステップアップのための自己投資という名目で、「決して無駄遣いではない」と知識と教養のために大金を投じる人は多い。また、子どもの教育費も同じで、以前、「家計費の倹約節約」の時系列調査で、毎年、食費や保険、夫の小遣いなど減らしているにもかかわらず、子どもの教育費だけは手を付けず変わらなかったという結果があり驚いたことがある。食費は削っても「教育・教養費」は減らさないのである。

(5)健康維持:

 いうまでもなく“健康”の2文字は最強である。みんなそうでありたいから、本当に健康のためであれば大金を投じる。それが本当に自分の体に良いという確証が持てないだけに可能性のあるものをいろいろ試す。また「継続」することが重要ということで数年、数十年に渡り出費している場合が少なくない。それでも人は健康のためにお金に糸目をつけない。

(6)深夜買い:

 仕事で疲れた夜、深夜のテレビ通販番組やネット通販で、どうでもいいような無駄なモノを買ってしまうことがある。自宅に帰り就寝までの一時的に解放された精神状態で自制心が緩むとか、深夜の孤独からコミュニティ(番組やネット)への“参加”意識も高まり、それが買い物という行動になるとか。また、ストレス解消のためなどいろいろな説があるが、いずれにせよ深夜の買い物は特殊な心理状況になるようで、普段であればあり得ないようなモノやサービスに興味を持ったり、金銭的な判断が鈍ったりする。

(7)運気アップ:

 宗教的というより、むしろ日常の中で意識する「願掛け」に近いものであるが、特に悩める現代人はお金を投じやすい。そのご利益がいかほどのものか信用できるか分からないままに、「パワーグッズ」や「パワースポット」には、時に大きな値がついたりする。時にハマる人はとことんハマり資産の多くをつぎ込んでしまう人もいて、際限がないだけに危険とも言える。


 もちろん、お金は貯め込むだけが能じゃない。素敵な人生を送る上で、使う時は使う、節約する時は節約するといったメリハリのある上手な使い方をすべきである。大切なのは、上にあげた7つのシチュエーションにおいては普段より金銭感覚が緩み、無駄使いをしやすい心理状態にあるということの「自覚」である。できればすぐに行動に移さずに一旦思いとどまってほしい。一晩寝ると、「あれ? なんでこんなモノがほしかったんだろう?」と翌日には冷めているものである。

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