病気にのまれてしまった:人が死ぬときに後悔する34のリスト(3/3 ページ)
患者の心の持ち方次第では、生存率に大きな差があります。病気にのみ込まれて絶望してしまう患者はたくさんいますが、生存率が高いのは、病気と積極的に闘いながらも、それを無視できる人なのです。
生活習慣病は、体のなかで本人がつくってしまう病気
多くの病気は、心の影響を少なからず受けています。がんの発症の原因についても、食生活や喫煙などの影響がよく言われますが、そこに大きく影響を及ぼしているのは心のストレスです。
宮崎さんに「病気になった原因ってなんだったと思いますか」と聞くと、「だから離婚したの」とおっしゃいました。自分が抱えた矛盾やエゴ、執着。そうしたさまざまな葛藤から乳がんになった。がんは自分自身がつくってしまったんだと受け入れたら、恐れがなくなったのだそうです。
原因が分かったのだから、病気をつくってしまうようなストレスを遠ざけるようにしたのです。死を意識したことで、それまで自分自身がつくっていたさまざまなストレスから解き放たれる感覚があったそうです。
宮崎さんは、病気の原因だったストレスフルな生活を改めることで気持ちが楽になり、がんを克服したのです。
潜在意識のなかに隠れている病気の原因
彼女はがんを克服した体験から、病にも目的があり、人の心の奥底には自らを健全な状態へと戻していく、大いなる治癒力が備わっていることを知ったと言います。
2年に及ぶ壮絶な乳がん治療の間に、心と体と魂のバランスの重要性を身をもって経験した宮崎さんは、すっかり回復して催眠療法(ヒプノセラピー)を本格的に学び、今はヒプノセラピスト(催眠療法士)として活躍しています。私も催眠療法士の認定を持っていますから、催眠療法士仲間ということになります。
催眠療法の世界では、病気の原因が分からない場合に潜在意識に戻ってもらう退行催眠療法という治療方法があります。患者の過去の記憶に戻ってもらい、心理的に傷ついていることはないかなど、カウンセリングしながら聞き出すのです。
人間の心のなかで顕在化している意識は氷山の一角で、普段意識していない潜在意識のなかに、病気の原因が隠れていることもあると、私は考えています。
(次回は「人を恨み続けてしまった」について)
関連記事
- これからの“死”の話をしよう
何事においても、軽微であればあるほどすぐに決めて取り掛かれるし、迷いなく前向きに行動できる。しかし重大なことは、なかなか決められないし、取り組み姿勢も恐る恐るになりがちだ。 - 多死社会の入口で感じた「悲しくて楽しい」こと
最近、「生老病死(しょうろうびょうし)」を考える機会があった。「生まれる、老いる、病む、死ぬ」の4つ、必ずやってくる苦悩。今後増える「死」を楽しく語り合えることが大切なのだ。 - 今日が人生最後の日だとしたら? “人生の有限感”が生き方を変える
多くの起業家が持つという“人生の有限感”。「人間、いつ死ぬか分からない」と感じることによって、逆に不安がなくなり、アクセルを全開にして、進みたい道を進めるようになるということです。 - 死んだら発動する“お別れサービス”は何年先まで保証する?
自分が死んだら、指定したアドレスにお別れメールを送ったり、自分のブログにメッセージを載せたりできる“お別れサービス”がある。それらがどのように運用されているか調べてみた。 - 費用がネックに? 自分の葬式「してほしくない」理由
自分の葬式をしてほしいと思っている人はどのくらいいるのだろうか。20〜40代の人に聞いたところ、「してほしい」と答えた人は50%、「してほしくない」が50%と二分する結果となった。アイシェア調べ。 - 死ぬまでに泳いでみたい12のスポット
旅行クチコミサイトが世界の「ワイルドな」スイミングスポットを紹介している。泳ぐには安全でも、快適でもない……という。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.