第1回 持ちやすくて基本性能の優れたタブレットは?――Android 3.x搭載機とiPad 2を比較:最新タブレット徹底比較(2011年春&夏モデル編)(3/3 ページ)
Android 3.x搭載機が登場したことで、タブレットの選択肢も増えてきた。どんなモデルが買いなのか? 使い勝手はどうか? Android 3.x搭載モデルとiPad 2を比較しながら見ていこう。第1回では基本スペックと外観に焦点を当てた。
OS、CPU、メモリの違いは? 起動時間も計測してみた
OSはAndroidの4台中、REGZA Tabletが当初から3.1を備えるが、Optimus Pad、XOOM、ICONIA TABもバージョンアップにより現在(2011年8月15日時点)のOSはAndroid 3.1。iPad 2はi OS 4.3.5だ。CPUは全機種デュアルコア。クロック数も1GHz。もう1つ処理速度に影響するメモリ(RAM)はAndroidの4台が1Gバイト、iPad 2は512Mバイト。どの機種もサクサク動き、タッチの反応もスムーズ。
続いて、電源を1度落としてから、電源キーを押してからホーム(ロック)画面が表示されるまでの時間を計測してみた。スマートフォンより各機種の差は小さいかもしれないと思っていたが、意外と大きな差になった。iPad 2とICONIA TAB A500が特に速く、20秒台前半で起動した。Optimus PadとXOOMは30秒台とやや遅かったが、PCと比べれば速い。
カメラは全機種がアウトカメラ、インカメラ両方を搭載しているが、画素数ではiPad 2が低い(iPad 2のカメラ画素数は撮影した静止画の縦と横のピクセル数から計算)。タブレットのカメラはメイン機能とはいえないが、何かをメモ代わりに撮る、といったことなら十分対応できる。Optimus Padのみツインカメラで3D撮影(静止画/動画)が可能だが、3D表示はできないので、3Dを楽しめるテレビやPCが必要となる。
読者の多くはアプリのインストールはお手のものだろうが、あまりデジタル機器に慣れていない、またスマートフォンやタブレットを初めて使う、という人にはプリインストールアプリの数も気になるところ。タブレットもスマートフォン同様、アプリをインストールしてカスタマイズするのが前提だが、最初から何もないと戸惑う上、以後のインストールが面倒と思うこともある。表のアプリの数は、貸出機に入っていたアプリのショートカットアイコンを数えたもの。販売中の製品のアプリ数は違う可能性もあるので注意してほしい。ICONIA TABとREGZA Tabletはアプリの数がとにかく多い。これはWebサイトへのショートカットアイコンも含まれていることもあるが、メーカー独自でインストールしているものもあった。iPad 2の場合、iPodアイコンの中にPodcastが入っていたり、Webサイトへのショートカットアイコンはなかったりするので、その点では不利になってしまった。
Optimus Pad L-06C | MOTOROLA XOOM Wi-Fi TB11M | ICONIA TAB A500 | REGZA Tablet AT300 | iPad 2(3Gモデル/16Gバイト) | |
---|---|---|---|---|---|
OS | Android 3.1 | Android 3.1 | Android 3.1 | Android 3.1 | iOS 4.3 |
OS起動時間 | 約32.4秒 | 約39.4秒 | 約21.7秒 | 約27.4秒 | 約22.8秒 |
CPU | NVIDIA Tegra 2/1GHz(デュアルコア) | NVIDIA Tegra 2/1GHz(デュアルコア) | NVIDIA Tegra 2/1GHz(デュアルコア) | NVIDIA Tegra 2/1GHz(デュアルコア) | Apple A5/1GHz(デュアルコア) |
カメラ | アウト:510万×2/イン:200万画素 | アウト:500万/イン:200万画素 | アウト:500万/イン:200万画素 | アウト:500万/イン:200万画素 | アウト:69万/イン:30万画素 |
プリインアプリ | 25 | 23 | 47 | 49 | 17 |
※OS起動時間は、3回計測した数値の平均値。※Optimus PadとICONIA TABはAndroid 3.0で検証。 |
サイズの大きい2台が健闘
タブレット端末の使い方にもよると思うが、筆者はまず「Netbook代わり」というイメージがあった。そのため携帯性を重視するとなると、サイズの大きいICONIA TABとREGZA Tabletは使いにくいかもしれないと予想していたが、これは覆された。
どの端末もNetbook代わりとして、Webサイトを見るのには十分だ。特に起動時間が速く、サクサク使えるのは◎。しかし実際に持ってみると、本体の重心とバランスが気になり始め、長く使うことを考えると拡張性の高さも気になる。こうした数値からは分からない部分が、買ってから重要になりそうだ。そんなわけでICONIA TABとREGZA Tabletは事前の予想よりも欲しくなった端末だ。ただ、Webサイトを見るのがメインなら、USBポートやHDMI端子はなくてもいいだろう。むしろ「どこでもつながる」を重視するなら3G対応も重要だ。Androidタブレットのソフトウェアは共通している部分が多いので、スペック、外観部分、そして価格で購入の判断が左右されるだろう。
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