「iPad miniは断トツのマーケットシェアになる」――ソフトバンク宮内氏:LTEネットワークも「劇的に改善」
7.9インチディスプレイ搭載の「iPad mini」と、9.7インチRetinaディスプレイ搭載の「iPad Retinaディスプレイモデル(第4世代iPad)」(いずれもWi-Fi+Cellular版)が、30日に発売された。ソフトバンク銀座では、宮内謙氏が新製品の魅力をアピールした。
ソフトバンクモバイルが11月30日、Appleのタブレット「iPad mini」と「iPad Retinaディスプレイモデル(第4世代iPad)」を発売した。同日にソフトバンク銀座で発売記念セレモニーを実施し、8時の開店時にカウントダウンを行った。
セレモニーに登壇したソフトバンクモバイル代表取締役副社長 兼 COOの宮内謙氏は、すでにiPad miniのWi-Fiモデルを使っているそうで、「本当に軽くて薄い。最初は小さいかな? と思ったけど、日経新聞や朝日新聞もこれ(iPad mini)で見ていて、まったく問題ない。仕事ですごく精細な画像が必要だったり、もっと細かい字を見たいときは、Retinaディスプレイモデルが合っていると思う」と話した。
Wi-Fi+Cellular版はLTEに対応していることも特長。宮内氏によると、ソフトバンクモバイルのLTEネットワークは11月に「劇的に改善した」という。「iPhone 5が発売されたときに、山手線の一部がつながらないという意見をいただいたが、今は(山手線は)すべてカバーした。地方も非常に大きく改善した。いろいろな調査機関の調査結果を見ても、実感として、劇的に改善されていると申し上げていいんじゃないかと思う」と胸を張った。
今回は予約を受け付けなかったこともあり、開店前には約90人が店舗前に並んでいたという。最初に契約を済ませた女性は「I'm so happyです。画面がきれいなので嬉しい。軽いので、とても操作しやすい。これまでのiPadも使っていますが、持っているうちに重く感じて、寝ながら見ていると頭にガンとやったり(笑)。iPad miniは軽くて、ジーンズのポケットにも入るのですごく良いと思います」と喜びの声を語った。
今回はiPad miniとiPad Retinaディスプレイモデルが同時に発売されたが、「iPad miniの方が在庫が不足している」(宮内氏)そうなので、購入を検討している人は早めに入手した方がよさそうだ。端末価格や料金プランが前日(29日)の22時という直前になったのは「(Appleとの)交渉がギリギリまで続いていたため。もともと直前に発表するのが通例。プランはほぼ固まっていたが、発表するタイミングをKDDIさんと合わせたということ」とした。ただ「決定権は僕らにあるので、早く出そうと思えば出せた」とも話していた。
これまで日本におけるiPadは、ソフトバンクモバイルのみが取り扱っていたが、今回はKDDIも扱う。au版と比べての優位性について宮内氏は「経験」と「LTEネットワーク」を挙げる。前者については「我々は3年近くiPadを扱っており、アプリケーションやいろいろな使い方を分かっているので、お客様へ(より強く)訴求できる」と説明。後者のLTEについては「iPhone 5が発売された当初は、都心部では残念ながら(auよりも)少し負けていたが、11月に劇的に改善したので、すべての都心部、また地方でも圧倒的に我々の方がカバー率が高い。LTE版については我々が優位性を持てると思う」と説明。加えて、最大で2万円が引かれる「スマホ下取り割」も、ソフトバンクならではのポイントとした。「ソフトバンクモバイルとKDDIの両社で頑張ることで、タブレットマーケットが一気に拡大すると思う」(宮内氏)
ちなみにKDDIはWi-Fi版は販売しないが、ソフトバンクモバイルはWi-Fi版と、Wi-Fi+Cellular版の両方を扱う。この理由については「メインはWi-Fi+Cellular版だが、全体で見ると、Wi-Fiモデルとどれぐらいの比率になるかは分からない。iPhoneとiPadを両方持っていて、iPhoneのテザリングでiPadのWi-Fiモデルを使う、フィーチャーフォンを持ちながらiPadのWi-Fi+Cellular版を使うなど、いろいろなチョイスが出る」と話し、選択肢の多さを強調した。
7インチクラスのタブレットでは、1万9800円の「Nexus 7」(16Gバイトモデル)など安いAndroidタブレットもあるが、「ユーザーインタフェースはiPad miniの方がいい。あれぐらいの価格差ならiPad miniの方が断トツのマーケットシェアになる」と宮内氏は自信を見せた。
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