同人誌を電子書籍化し、アプリとして配信する「emes -えむえす-」:ふぉーんなハナシ
同人誌のポータルサイト「Circle.ms」を運営するサークル・ドット・エムエスが、同人誌をiPhoneやiPad向けの電子書籍にするサービスを開始する。正式な価格などはまだ発表していないが、6月6日までは手数料無料で電子書籍の作成依頼ができる。
同人誌総合ポータルサイト「Circle.ms」を運営するサークル・ドット・エムエスが4月27日、同人誌作家向けの電子書籍アプリ作成サービス「emes -えむえす-」の提供を開始した。同人誌を電子書籍化し、iPhoneやiPod touch、iPadなどで閲覧可能なアプリケーションとしてApp Storeで販売するサービス。
emesで作成できる電子書籍アプリは、ページ送り/ページ戻り、拡大・縮小、回転、しおりなど、電子書籍に必要な基本的な機能を備え、iPhoneやiPadなどの画面とタッチパネルを生かしたコンテンツの閲覧ができる。
4月27日から6月6日までは、このサービスを利用して同人誌を電子書籍化するβテスターを募集する。βテストには、App Storeで同人誌を無料配布することを条件に、手数料無料で参加可能。申し込みは登録用のサイト(http://cir.ms/iphone/)で受付中だ。さらに参加者には、特典として先着100人(App Storeでの配信開始順)に、Circle.msでの「コミックマーケット79」参加のオンライン申込費用8500円を無料にする。
登録を済ませ、同人誌の原稿を送ると、サークル・ドット・エムエスがiPhone/iPad向け電子書籍アプリを作成し、AppleのApp Storeに登録申請を代行。Appleの審査を通過すれば、晴れてApp Storeから配信される。App Storeでは移審される電子書籍アプリのイメージは、以下のサンプル版で確認可能だ。
- iPhone版同人誌サンプル:「メイドのたまご1 / いちば仔牛」
- iPad版同人誌サンプル:「The maid's egg 1 / Ichiba Koushi」
あくまでも、Appleの審査を通ることが配布の前提になるため、きわどい描写のある作品などは承認されない可能性が高いが、自分の作品がiPhoneやiPad上で読めるようになる、というのは面白いサービスかもしれない。βテスト終了後は、アプリの有料販売などもできるようになる可能性があるが、現時点ではそのときの料金体系がどうなるか、といった情報は明らかにされていない。
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