バッテリーが持つ機種は?――Androidスマホ23機種でYouTube/待受テスト+AQUOS PHONE比較も:最新スマートフォン徹底比較(2013年夏モデル編)(3/3 ページ)
スマートフォンで特に気になる性能がバッテリーの持ちだが、実際にどれだけ持つかはスペックからは分からない。そこで、Androidスマートフォン23機種でYouTube連続再生時間と24時間放置後のバッテリー残量を調べた。また、AQUOS PHONE 3機種で“ディスプレイ”に着目したテストも行った。
夏のハイエンドAQUOS PHONE3兄弟のバッテリーを比較
今回は、夏モデルのハイスペックなAQUOS PHONE 3機種(SH-06E/SHL22/206SH)にも注目した。SH-06Eは約4.8インチフルHD IGZOに2600mAhバッテリー、SHL22は約4.9インチHD IGZOに3080mAhバッテリー、206SHは約5.0インチ フルHD S-CGSiliconに3080mAhバッテリーを搭載する。解像度がHDかフルHDか、IGZOかS-CGSiliconか、バッテリー容量が2600mAhか3080mAhかなど、三者三様のスペックとなっている。スタミナという観点で見ると、ディスプレイ解像度がHDで、IGZO、そして夏モデル最高の3080mAhのバッテリーを備えるSHL22が最も有利に思える。
というわけで、これら3機種で最もスタミナの高いモデルはどれか、テストしてみた。YouTube連続再生(206SH>SH-06E>SHL22)と待受時間(SH-06E=SHL22>206SH)は先に紹介したとおりだが、ディスプレイの省エネ性能も図るべく、フルHDサイズの同じ静止画を表示し続けて、どれだけバッテリーが持つのかをテストした。IGZOは静止表示中は画像の更新回数を60分の1に抑えるので、どこまでその威力を発揮するのかが気になるところ。テスト日時は8月17日11時55分から。条件は待受テストとほぼ同じだが、今回はディスプレイの輝度を最大にした。
テストを6時間続けたところ、6時間後のバッテリー残量はSH-06Eが34%、SHL22が48%、206SHが26%だった。解像度が(フルHDよりは低い)HDで、IGZO、かつ大容量バッテリーを備えていることがやはり有利に働いたようで、今回はSHL22が1位になった。206SHも頑張った方だと思うが、IGZO非搭載が響いてか、(206SHより)バッテリー容量の少ないSH-06Eに負けてしまった。
1時間後 | 2時間後 | 3時間後 | 4時間後 | 5時間後 | 6時間後 | |
---|---|---|---|---|---|---|
AQUOS PHONE ZETA SH-06E | 90% | 80% | 68% | 58% | 46% | 34% |
AQUOS PHONE SERIE SHL22 | 92% | 84% | 75% | 66% | 57% | 48% |
AQUOS PHONE Xx 206SH | 89% | 77% | 65% | 53% | 40% | 26% |
さらに、静止表示中+通信中の性能を図るべく、「ドルフィンブラウザ」とプラグインアプリ「Dolphin Tab Reload」を使ってテストした。ITmedia Mobileのトップページを1分ごとにリロードし続け、かつ画面を表示しっぱなしにしてみた。テスト日時は8月19日17時10分から。ほかの条件は先の静止画テストと同じだ。
かなりハードなテストだったようで、3機種ともYouTubeテストよりも早くバッテリーが尽きてしまった。バッテリー残量が0になるまでの時間は、SH-06Eが4時間8分、SHL22が5時間56分、206SHが4時間45分。SHL22が一番持ったという結果は変わらないが、今回は206SHの方がSH-06Eよりも持った。常にリロードするというパワフルな動作が求められたため、バッテリー容量の大きい206SHに軍配が上がった形だ。そして同じバッテリー容量の206SHとSHL22を比べると、HD+IGZOのSHL22の方がスタミナが高いことが実証された。
1時間後 | 2時間後 | 3時間後 | 4時間後 | 5時間後 | 表示時間 | |
---|---|---|---|---|---|---|
AQUOS PHONE ZETA SH-06E | 79% | 55% | 27% | 1%(8分後に0%) | − | 4時間8分 |
AQUOS PHONE SERIE SHL22 | 84% | 69% | 52% | 34% | 15%(56分後に0%) | 5時間56分 |
AQUOS PHONE Xx 206SH | 81% | 61% | 39% | 16%(45分後に0%) | − | 4時間45分 |
夏モデルでは、物理的なバッテリー容量が増加したことに加え、プロセッサーが新しくなったことで、実使用時間も向上した印象だ。特にAQUOS PHONEとARROWSのスタミナが高くなったと感じた。最新チップに3000mAh前後のバッテリーを備えていれば、(もちろん使い方にもよるが)1日ヘビーに使っても十分持つだろう。すでに発表されている秋冬モデルでは、LTEモデム一体型の「Snapdragon 800(MSM8974)」を採用する機種が多く、省電力のさらなる向上に期待が集まる。秋冬モデルが出そろったタイミングで、引き続きバッテリー性能をチェックしていきたい。
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