「iOS 10」の開発者β版で純正プリインストールアプリの削除が可能に
iPhoneやiPadにプリインストールされているが使わないApple純正アプリを、「iOS 10」では削除できるようになりそうだ。開発者向けβ版では、「カレンダー」や「天気」などを削除できる。
米Appleが6月13日(現地時間)に公開した次期モバイルOS「iOS 10」の開発者向けβ版では、Apple純正のプリインストールアプリ(ビルトインアプリ)の削除が可能になった。WWDC 2016の基調講演では紹介されなかったが、Appleのサポートページに明記されている。
このページは「iOSのビルトインアプリは全部合わせても150MBにも満たないコンパクトな設計になっている」と説明し、「ビルトインアプリを削除すると関連するユーザーデータや設定ファイルも削除されてしまう」と警告している。
Appleのティム・クックCEOは2015年9月、メディアのインタビューで「なぜiOSには絶対使わないのに削除できないアプリがあるのか」と質問された際、「将来的には削除するための方法を提供することになる」と答えている。
App Storeには同日から、それまでは表示されていなかったビルトインアプリが並ぶようになった。削除してもいつでも再インストールできる。
サポートページの一覧からも分かるように、「電話」「Safari」「メッセージ」「写真」「カメラ」「Wallet」「設定」「ヘルスケア」「Game Center」など、削除できないアプリもある。
例えばApple Musicに加入しておらず、Google Playミュージックを利用しているような場合、「ミュージック」を削除してGoogle Playミュージックアプリをメインの音楽アプリとすることなどが可能になる。
あくまでも開発者向けβの新機能なので、今秋リリースの正式版「iOS 10」にこの機能が追加されるかどうかはまだ不明だ。
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