「なぜスマホのバッテリーは交換できないの?」 その理由と問題の本質を考える(4/4 ページ)
「バッテリー修理」を容易にするアプローチも必須
もう一つの課題は、メーカー側での対応だ。
バッテリーを交換式にしないのはまあ、事情を考えると分かる。だが、それと「バッテリー交換作業を面倒な形のままにしておく」のはまた別の話だ。交換修理がどこでもできて、短時間で終わるなら、バッテリー交換式にこだわる必要は薄れる。
メーカーはバッテリー交換について、自社認定サービス以外での作業を好んでいない。前述のように、社外で作られた管理できないバッテリーなどが紛れ込んで事故が起きるのを防ぐためだ。
とはいうものの、修理に大きなニーズがあるのも事実。スマホ修理用パーツの流通はすでに、われわれが思う以上に大きな産業になっている。
スマホメーカーには、バッテリー交換が簡単になる内部設計と、修理業者の認定および純正パーツ供給を進めていただきたいと思う。
米Appleは2021年の3月に「Independent Repair Providerプログラム」という制度を、日本を含む全世界に拡大した。これはApple傘下でない独立した修理事業者に、純正パーツと修理のためのトレーニングを提供するもの。こうした動きは正しいし、認定事業者が増えて修理が楽になっていくことを期待したい。
- Apple、Independent Repair Providerプログラムを全世界に拡大
- Apple、日本でも修理業者認定制度「Independent Repair Provider Program」開始
一方で、前出のiFixitによるバッテリー交換マニュアルを見れば分かるのだが、iPhone 12のバッテリーは「簡単に交換することを前提としていない設計」に見える。バッテリーの固定方法や他のパーツとのレイアウトを多少見直し、交換作業を容易にすることは不可能ではないはず。少なくとも、iPhoneをバッテリー交換式にするよりも、設計難易度はずっと低そうだ。
メーカー側もそうした配慮を進めていくことが、バッテリーに対する不満を解消する、最も重要な要素ではないか、と筆者は考えている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
「Xが情報収集に役立たない……」熊本地震で不満の声続出 「Twitterを返して」
-
2
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
3
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
4
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
5
はてな、11億円流出の調査報告書を公開 偽警察、口外禁止、残業・休出200時間超、孤立……ほころびが連鎖
-
6
Z世代に聞く次の流行、「AIイラスト」が1位に 「Claude Code」も上位
-
7
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
-
8
東野圭吾さん死去、Xなどで追悼相次ぐ 「ガリレオ」など数々の人気作、エンジニアから転身
-
9
NVIDIAやMicrosoftなど30社超、オープンAIの防御ツール共同開発の「Open Secure AI Alliance」設立
-
10
「あ、その情報メモしたい!」を叶えるワイヤレスイヤフォン、Nothing「Ear (3a)」
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR